Das Kölnisch Wasser 4711 (オーデコロン 4711)
2008年 03月 02日
4711の歴史(公式HP) → コチラ
歴史は18世紀末、1792年にさかのぼります。裕福な商人の御曹司、Wilhelm Mülhens (ヴィルヘルム・ミューレンス)の結婚式が盛大に執り行われました。結婚式の贈り物の中に、修道士から贈られた古い羊皮紙がありました。"aqua mirabilis (Wunderwasser、奇跡の水)" の処方を記したものです。早速ヴィルヘルムは自分の家に工房を建て、この処方に従って奇跡の水を作って販売し始めたのだそうです。
当時のケルンはフランスの統治下にありました。1796年には、市内の家1軒1軒に続き番号を振るように命令が下され、フランスの軍人が馬に乗りながら戸口に番号を書いていったそうです。ミューレンス家に割り振られた番号が4711だったのでありました。当時、ケルンには50以上ものケルン水が販売されており、それらと区別するために 4711 を商品名につけたそうです。
このケルン水、「元気を取り戻す効能」「安定剤としての効能」があるとかで、かのゲーテやワーグナーも愛用していたとかいなかったとか。(HPに書いてありました。ホントか?) 香水というより、薬という感覚だったようです。
1810年にナポレオンが「すべての治療薬の処方を開示するように」とのおふれを出したんだそうですが、ミューレンス家は「これは治療薬ではなく、あくまでも Duftwasser(香水)です」と言い張り、処方の開示を頑なに拒んだとか。これ以降、ケルン水は「薬品」ではなく「香水」として販売されるようになり、今も4711の製造法は企業秘密として代々伝えられているんだそうです。
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いつも思うのですが、伝統ある「モノ」って必ず歴史と深い結びつきがありますよね(←当たり前ですが)。個人的にはこの香り、あんまり好きじゃないのですが(ミューレンスさん、ごめんね。でも香りは絶対にフランスのもののほうが素敵だと思っちゃう) こういった歴史を調べると、すごいなぁ~と感心してしまいます。