人気ブログランキング | 話題のタグを見る

オットマール・アンシュッツ

 先日、フランクフルトの映画博物館の展示を再度載せてしまいました。その時に、ちょっと気になって調べちゃったことがあります。オットマール・アンシュッツさん(1846~1907)。もともとは写真家だったそうですが、写真機の改良にも熱心だった模様。そして、映画の前身とも呼べる動画を作った人でもあるようです。

オットマール・アンシュッツ_e0141754_10533956.jpg


 そして、展示されていたのが「elektrischer Schnellseher」なる機械のレプリカ。これは、かなり改良されたバージョンみたい。10ペニヒを入れると、向かって左の穴からしばし動画が見られたらしい。
オットマール・アンシュッツ_e0141754_1053435.jpg

オットマール・アンシュッツ_e0141754_10531663.jpg


 これ(↓)は投稿者がアンシュッツの機械を手本にして作ったらしい。手動式ですが、Schnellseher の仕組みが分かりますので、載せさせてくださいっ。


 初期のものは、こんな感じ(↓)だったらしい。1枚1枚の写真は9センチX13センチ、ぐるぐる回す円の直径は1.5メートルだったそうです。
オットマール・アンシュッツ_e0141754_1054445.jpg

オットマール・アンシュッツ_e0141754_10541425.jpg


 前にも載せた動画で恐縮ですが、こーんな感じに見えたらしい… なかなかのクオリティ。


 この「電動式シュネルゼーアー」、1891年にはフランクフルトの展覧会に出品されたとのこと。そして1892年にはパリやロンドンでお披露目され、翌93年にはシカゴでも披露されたんだそうです。その後、かのジーメンス社が製造を請け負い、実際に世界で販売することになったんだとか。さらに1894年には、6メートル×8メートルのスクリーンに投影することにも成功したそうですよ~ 映画の前身だ!

 …しかし、1895年以降、ルミエール兄弟のシネマトグラフがあっという間に広まり、アンシュッツさんの「電動式シュネルゼーアー」も廃れてしまったんだそうです。。。。なんだか悲しいけれど、技術の発展ってそういうものなんでしょうね。

 



 

by Alichen6 | 2016-07-17 11:06 | ドイツ映画

日本にいながらドイツする♪  ドイツ・ドイツ語・ドイツ映画を愛してやまない下っ端字幕ほにゃく犬「ありちゅん」が字幕ほにゃく見習い眉毛犬「Milka」と一緒に書く日記


by Alichen6
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31