ほにゃく犬の字幕ほにゃく日記 deutschali.exblog.jp

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日本にいながらドイツする♪  ドイツ・ドイツ語・ドイツ映画を愛してやまない下っ端字幕ほにゃく犬「ありちゅん」が字幕ほにゃく見習い眉毛犬「Milka」と一緒に書く日記


by Alichen6
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 実は~ 数日前から、別館ブログを書いております。「字幕ほにゃく犬のダラダラほにゃく日記」というタイトルです。はい、文字通りダラダラ日記です。これまで続けてきた本館ブログも大したブログじゃないのですが、「ちゃんと書かなきゃ」「せっかく来てくださるのに、ショボい内容をお見せしたら申し訳ない」と思うようになり、それがちょっぴり重荷になっていたのです。11年前にブログを始めたころは書くのが楽しかったし、調べ物もすっごく楽しかったのです。あの頃も仕事は今と同じくらいの分量だったし、何よりも子供がまだ中学生だったからPTAその他、いろいろ忙しかったのだけど…。私が若かったんですね、やっぱり。子供もようやく自立し、すっかり楽になったハズなのだけどエネルギーが湧いてこない。

 「書くのが重荷」では楽しくないよなー、こういう状態で書いたものって、きっと読んでいただいても面白くないよなーと思い、なーんも考えずに書く「ダラダラ日記」をつけることにした次第です。読んでいただくことを前提にしていないのなら、ここで告知するなよーという話なのですが…💦💦 5日間ためしに書いてみたところ、やっぱり楽ちん。ただただ、その日にあったことや読んだ本、見たもの、食べたものなどを書いているだけ。そんなのほかの方が読んでもま~ったく面白くないのですが、お許しください…。日常のことと言っても、どうしても内容はドイツ・ドイツ語・ドイツ映画・ほにゃくのことに偏りがちです。万が一、まんがい~ち、「ほにゃく犬、何してるのかなー?」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、クリックしてみてくださいませ。生存報告みたいな感じです。今回は「はてなブログ」にしました。


 ホントに、しょ~もない内容ばかりです。エキサイトブログの本館も、いつか元気が出たら更新したいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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# by Alichen6 | 2018-08-13 11:50 | つぶやき | Comments(4)

いってきます…


正味4日半の弾丸ツア〜〜です。
ギリギリまでバタバタしていました。ふう。

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# by Alichen6 | 2017-09-13 13:48 | Comments(0)

 某所で教えていただきました。NHKの「100分 de 名著」、9月はハンナ・アーレントの「全体主義の起原」だそうですよー。


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 この本、何年か前に読みかけて挫折したことが… 難しくて「????」だったのです。結局、つまみ食いならぬつまみ読みして終わり。この番組が当時あったら…💦 テキストは kindle 版もあるみたいですよー。あとでポチるぞー!






# by Alichen6 | 2017-09-04 18:16 | ドイツのこと | Comments(8)

ハンペル夫妻の住居跡


 2月にドイツへ行ったとき、とある場所を見てきました。何かといいますと~~ 第二次大戦中、ナチやヒトラーへの批判を書いたポストカードをベルリン中に撒いた夫妻が住んでいた家の跡です。夫妻の名はオットー・ハンペルとエリーゼ・ハンペル。筆跡を隠すため、わざと角ばった文字で書いていました。見つかったら国家反逆罪で死刑は避けられない。恐怖心と闘いながらも夫妻はカードをあちこちに置き続けたそうです。国民がドイツの勝利を信じて疑わず、破滅への道へ突き進んでいた頃。そんな中で冷静に事態を見つめていた人がいたんですね… しかし夫妻はゲシュタポに逮捕されてしまいます。1943年4月8日、プレッツェンゼー刑務所内の処刑場でギロチンにより処刑されてしまいました…。


場所は Wedding という地区にある Amsterdamer Straße 10番。

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当時の建物は爆撃で焼失したみたい。今は団地になっていました。10番地にプレートが掲げられています。



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プレートには、「ここにオットー・ハンペルとエリーゼ・ハンペルの家があった」とあります。

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 ハンス・ファラダという小説家が、この夫妻をモデルに「ベルリンに一人死す(原題:Jeder stirbt für sich allein)」という小説を書いています。小説では、オットー・クヴァンゲル、ハンナ・クヴァンゲルという名前になっています。

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 また、この原作を元に映画化されたのが、現在公開中の「ヒトラーへの285枚の葉書」。どこにでもいるような、ごくごく普通の労働者がナチ体制の本質を見抜き、稚拙な文章ながらもペンでヒトラーを批判していた…。重い事実ですよね。





# by Alichen6 | 2017-08-19 23:00 | ドイツのこと | Comments(0)

 アカデミー外国語映画賞2018の各国代表作が少しずつ決まる時期。スイスは『Die Göttliche Ordnung』に決まったとのこと。なんと!直接民主制のスイスでは、女性の参政権が認められたのは1971年なんだとか…!知らなかった。びっくり。スイスの女性たちが立ち上がる話みたい。面白そう!

標準ドイツ語の予告編




スイス語の予告編






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# by Alichen6 | 2017-08-15 14:35 | ドイツ映画 | Comments(0)

 昨日は楽しい1日でした。というのはですねー、ドイツ食品の専門家(サイトは → コチラ)の方と、前から仲良くしてくださっているドイツ語翻訳者の方と3人で「ドイツ料理を作る会」で盛り上がっちゃったからです~。えへへ。予定では、11時に集まって一緒に買い物をし、そのあと作って試食~という流れのハズだったのですが、
11時に集まる → まず1時間近くおしゃべり → ようやく買い物 → 買い物中もしゃべり通し → 調理 → 調理中もしゃべり通し → 試食 → 試食中もしゃべり通し → 後片付け → 後片付け中もしゃべり通し → 帰路につく → 帰る途中もしゃべり通し…

…と、die unendliche Geschichte なのでしたー。(はてしない物語)。女子会って、どうしてこう盛り上がるんでしょう…。女性の方はきっと、この意見に激しくうなずいてくださっていることと思います。

 さてさて、肝心のメニューですが、シュペッツレのキノコソース、レンズ豆のサラダ、ベリーのデザート「ローテ・グリュッツェ」バニラソース添え、でした。えへへ。


 シュペッツレは、南ドイツ(シュヴァーベン地方)の名物で、パスタみたいな感じです。作るのはタイヘンだと思っていたのですが、こういう道具があるんですね!知らなんだ。シュペッツレ・シェーカーですって。中に粉・卵・水・塩を入れてシャカシャカ。
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混ざったところで、ぐらぐら沸き立つ熱湯に投入していきます。

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キノコは、ドイツのスーパーで買い求めた乾燥キノコのミックス。いろいろなキノコが入ったもので、なんとなく臭いがあって敬遠していたのですが、こうして戻して料理にしたら美味しかった!

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レンズ豆は茹でます。

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さらに茹でたニンジン、セロリ、紫玉ねぎ、万能ねぎ、チーズを加え、ドレッシングで和えます。見た目以上にずっと美味しかった!!

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さてさて、Rote Grütze ですが、ベリー類が手に入るかなぁ…と思ったら、富澤商店という食材屋さんにちゃーんとありました。 ストロベリー、ラズベリー、スグリ(Johannisbeere)、そしてベリーのミックス。
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砂糖を焦がしてキャラメル状にし、そこにベリーを投入。そのまま煮立てます。
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私の写真がへたくそなのですが、見た目よりずっと美味しかった❤ シュペッツレがこんなに簡単に作れるとは!このシェーカー、欲しいなぁ。南に行かないと売ってないかな。
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…というワケで、「しゃべり倒すドイツ料理の会」、またあるといいなぁ。




# by Alichen6 | 2017-08-13 11:37 | ドイツの食べ物 | Comments(8)

本から押し花


 とある作品で聖書が出てきました。欧米言語の作品ではよくある話。ワタシはよく、古い文語体聖書で調べて参考にしております(文語体のほうがぴりりと締まる)。母がかつて使っていた古~い聖書があるのです。そんなワケで、今日も文語体の新約聖書を調べていたら…


おお!桜っぽい花びらが押し花になってる…!!!179.png
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 この聖書は母が中~高校生の時に使っていたもの。今から実に60年くらい前なのです。もしかするとこの花びら、60年間挟まれていたのかなぁ・・・。感激しちゃいました。パウチか何かでしおりにしておこうかな。

 ちなみにこの文語体聖書、旧約聖書もあります。全部ふりがなが振ってあるとは言え、えらく漢字が難しい。昔の人はすごいなぁ。

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そこで思い出しました。以前もブログでちょこっと書いたことがあるのですが、eBay で落札した1921~1923年版の百科事典 Brockhaus4巻本。これをぺらぺらめくっていたら、やはり押し花が挟まっていたのでした。もしかして約100年前の押し花178.png

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1921年といったら、第一次大戦の終戦から3年後、ヒトラーのミュンヘン一揆の2年前。そしてハイパーインフレになる直前。もしかするとこの押し花は、その後の激動の時代を紙に挟まりつつ経てきたんですねぇ…しみじみ。

・・・と思いながらぺらぺらめくっていたら、とあるページに目が釘付け。「Wirtschaftsstatistk(経済統計)」という項目。ちなみに「W」の第4巻は1923年に出た模様。

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第一次大戦直後だけあって、統計にも戦争の爪痕が… 歳出の実に69%をヴェルサイユ条約によって決められた賠償金の支払いが占めてる…。

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…と、聖書に挟まっていた押し花179.pngからどんどん話はそれてしまいましたが、とにかく古い本は面白いというお話でした。はい。













# by Alichen6 | 2017-08-06 23:35 | つぶやき | Comments(0)

 皆様、7月ももうすぐ終わろうとしておりますが、いかがお過ごしでしょうか?ここ数日、東京は先週のような凄まじい暑さは一服しました。一服しましたが、ムシムシ暑い…。どうにかなりませんかね、この暑さ。いや、言って涼しくなるもんでもないので言わないほうがマシか・・・

 今年はルターによる宗教改革500周年ということで、節目イヤ~ですね。ワタクシったら、すっかり忘れていたのですが、今年は別の節目イヤ~でもあったのです。そー、拙宅でも何度か話題にしたドイツの映画会社UFAの設立100周年だったんです…。うっかりしておりますた。ナチに深くかかわったということで、ある意味タブーでもあるのですが、歴史は歴史。過去の記事の転載で恐縮ですが、再び貼らせてください。すっかり放置状態の別ブログからコピペしちゃいます。あの頃、ワタシったらエネルギーがあったんだなー。こんなの書いちゃって。今じゃエネルギーがほとんど残っておらず、このブログも更新が滞りがち。それでも様子を見に来てくださる方々、本当にありがとうございます。


***************************  2013年の日記より  ***************************




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 サイレント映画など、戦前の古~い映画でよく見かける「
UFA」のロゴ。「ウーファ」映画会社はドイツの映画産業を支えたとともに、時代に翻弄された会社でもありました。ざざっと歴史を調べると、これがまた波瀾万丈。

 ウーファ は、Universum Film AG (ウニヴァーズム・フィルム株式会社)の略。その前身は、1917年1月13日にドイツ陸軍省内に設立されたBufa Bild- und Filmamt、写真・映画局)。設立の目的は、戦争用のプロパガンダを流し、戦意高揚に役立てることでした。第一次世界大戦のさなかでしたから。しかし参謀本部はBufa に満足せず、軍人 Ludendorff (ルーデンドルフ)が中心となって同年12月18日に大規模な映画会社を設立することになりました。それが ウーファで、政府の意を受けた化学資本(後のIGファルベン)、軍需資本(クルップ)、電気産業資本(AEG)、ドイツ銀行が資金を出しています。ウーファは有力映画会社を併合したほか、配給網や劇場も傘下に収めた大会社となりました。

 ウーファは記録映画、ニュース映画、文化映画、サイレント映画を作り始めます。ウーファによる「Kulturfilm(文化映画)」も見たことがありますが、今のNHKが作るような教育的な映画で、それなりに面白くためになる内容になっていました。

 その後の1921年に民営化され、娯楽映画の制作が中心となっていきます。ところが財政事情は悪化。何とか立て直すために1925年、アメリカのパラマウント社およびMGM 社と「Parufamet(パルファメット)」協定を締結。Parufamet とは、Paramount Par と、Ufa MGMMetro~のMet と結びつけた名前だそうです。その内容は、400万ドルの融資を受ける見返りとして、Parufamet という名の配給会社を設立、パラマウント社とMGM 社の映画を年に20本ずつ上映するというものでした。ドイツの映画もアメリカで上映してもらう約束でしたが、それには「アメリカサイドが断ることもできる」という条項つきで、事実上はアメリカ優位の不平等な協定だったそうな。その結果、ドイツの映画館ではハリウッド映画ばかりが上映され、ウーファの財政難はますます深刻に。このパルファメット協定は1927年まで続きました。この窮地を救い、倒産寸前のウーファを買い取ったのは、ドイツ国家人民党の党首にして企業家の Hugenberg (フーゲンベルク)。しかし彼は、ナチに従順かつ深くかかわった人物で、後に経済相として入閣しています。

 ナチ政権になってからはゲッベルスの宣伝戦略に利用され、他の映画会社と同様、国有化されてしまいました。ナチスが映画というメディアを駆使して巧みに宣伝を行い、国民を洗脳していったのは有名な話ですよね。ゲッベルスの指導に従い、当時大勢いたといわれるユダヤ系の映画人を率先して社から追放したそうですこれがドイツ映画界にとっての悲劇の始まり。「アーリア人条項」により人材は次々と海外に流出。

 ドイツの敗戦と戦後の混乱期。東側にあったスタジオは、DEFA となり、東ドイツのプロパガンダを垂れ流す映画会社へ。西側に残ったウーファは紆余曲折を経て1956年に再び民営化

 と、ざっと調べただけですがこんな感じでした。大変な時代を経てきたんですね。それにしても、才能ある映画関係者(監督、製作者、脚本家、カメラマン、映画音楽の作曲家、俳優など)が流出したのはイタかった・・・。レニ・リーフェンシュタールがナチス寄りの映画を作り続ける一方で、ナチスを嫌ってアメリカに渡った映画人たちはハリウッドで活躍する存在となっていきました。皮肉ですな。

***********************************************************************

・・・というワケで、厳密には今年の12月で100周年になるんですね。うっかりしておりました。秋から、ベルリンのソニーセンター内にある KInemathek (Filmhaus)で特別展が開催されるみたい。見たいなー。

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# by Alichen6 | 2017-07-30 18:03 | ドイツ映画 | Comments(2)

 ぬゎんと!! 先日のドイツ語圏お菓子同好会…もとい、ドイツ語圏映画同好会のお菓子を撮り忘れた!!!と嘆いていたら、当日来てくださったイケメン男子から画像をいただいてしまいましたよ!!! ドイツの隠れた名店「Leysieffer」のお菓子たちです。(ご協力:ドイツセンター サイトは → コチラ


私のイチオシ、レープクーヘン!
ドイツ人のセンスが炸裂★する芸術的な缶!写真でも分かるように、なんと凸凹になっています。
アーモンドもちゃーんと飛び出ているし、ピスタチオだってぴょこんと出てる。
どうです、このリアルな「ひしめきあってる感」! ぎっしり♥
しかも!なーんの仕切りもなく、ただザクザクと上等なお菓子を入れるこの感覚♥
やっぱりドイツ人のセンスって大好きです。
え? 目玉に見える?ミニオンズの目玉みたい? そ、そ、そんなことは…
とにかく!間違っても底上げとか、仕切りでごまかすとかしないのです。実質で勝負!

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さらに居並ぶシュトレン二兄弟。片方はまるちぱん(マジパン)入りでした。
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イケメン男子君のお皿。
暑い時期、ドイツからの長旅でチョコレートは少しだけ白っぽくなってしまいましたが、
お味に変化はない模様。
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・・・というわけで、楽しい会となりました。第三弾もできるといいなぁ…







# by Alichen6 | 2017-07-27 13:21 | ドイツのお菓子 | Comments(0)

 ドイツ語圏映画同好会 第2弾@欧日協会が、無事終了いたしました。すっごくすっごく暑い中、渋谷まで来てくださいました皆様、ありがとうございました。拙いお話をお聞かせして申し訳なかったです。毎回そうなのですが、参加してくださる方々は皆様とてもフレンドリー。私なんかより、ずっとずっとドイツにお詳しいはずなのに、ニコニコ微笑みながらお話を聴いてくださいます。本当にありがとうございます。

 お茶を飲み、お菓子を食べながらの2時間半(☜ワタシの時間配分がへたくそで、長引いてしまいました)。ドイツのお菓子を輸入販売している友人にも話をしてもらいました。すっごく、すっごく楽しかったです。早口でしゃべり倒してしまって、すみませんでした。これに懲りず、またどうぞいらしてくださいね。ネタ切れになりそうですが、何とか頑張って仕込みます❣ 第3弾もいつかやれるといいなぁ。

 美味しいお菓子の写真を撮っておけばよかった!すっかり忘れておりました。仕方がないので、またチラシの画像を…

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# by Alichen6 | 2017-07-23 23:44 | つぶやき | Comments(8)

NHK「やさしいドイツ語」


 昨夜、ぼんやり Twitter を眺めていましたら、訃報が目に飛び込んできました。私が1年に365日使っている小学館「独和大事典」編者のおひとり、岩崎英二郎先生が95歳でお亡くなりになったとのこと。軽々しい言葉を使うのは失礼だけど、ドイツ語界のレゲンデ(レジェンド)でいらした先生です。ドイツ語に関わっていらっしゃる方は必ずといってもいいほど岩崎先生の辞書にお世話になっていますよね。90歳を超えてもなお、毎日ドイツ語の研究を怠らず、分からないことや調べたいことがあると専門家の先生に早朝お電話でお尋ねになる…ということを、複数の方から伺いました。先生が教壇に立っておられたのはコンピューターが一般的ではなかった時代。ドイツ語の資料を取り寄せるのも困難な時代に、1つ1つ丁寧に文献に当たってカードに書き留め、ドイツ語の研究を重ねられた…という話もよく耳にしました。また、岩崎家の御曹司でしかもハンサム。筋骨隆々で逆三角形、女性の憧れの的でいらしたという話も…。心よりご冥福をお祈りします。


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 岩崎先生は、NHKのラジオやTVドイツ語講座に出ていらしたことでも有名だそうです。以前、ワタシも拙宅でテキストをゲットしてしまったことを書きました。(↓コチラ)

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(1962年4・5月号より)


岩崎先生のご著書でもう1つ有名なのが「副詞辞典」。こちらも以前、ブログに書きました。





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 さらにワタシったら、いつの間にか古いラジオ講座のテキストもゲットしていたのでした。いつ手に入れたんだろう… 全く覚えていない。昨日、本棚をゴソゴソしていたら見つけました。ブログにUPしたかどうかも覚えていません(検索しても出てこない…)。こちらはかなり汚れているので手袋着用。なんと!昭和28年のもの。1953年のテキストですね。今から64年も前。スゲー。

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 そもそも、NHKのこうしたドイツ語講座はいつから始まったんだろう?写真に載せたラジオのテキストは「昭和二十八年四月十五日 発行 第二巻 第五号」。ということは、この前年の昭和27年、すなわち1952年からラジオドイツ語講座がスタートしたと考えていいのかしら。スゴイなー。

 では、テレビのドイツ語講座はいつから?手元にある1962年のTVドイツ語講座のテキストは、「第四巻 第●号」とあります。一方、国会図書館のデータによると、1959年のテキストは「第一巻●号」となっているので、これがテレビの第一号と考えていいのかな。となると、1959年から放映されたことになりますね。これまたスゴイなー。NHKの放送開始が1953年ということですので、開始から6年後に始まったんですね。

 …ということで、ホコリまみれになりつつも、昨夜はぱらぱらと古いテキストをめくりつつ、こうした先生方のご尽力でドイツ語が少しずつ広まっていったんだなぁと改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。それまではエリート中のエリートだけが、ドイツ語を理解できたのでしょうから…。






# by Alichen6 | 2017-07-12 08:28 | ドイツ語 | Comments(0)

 ブルーノ・ガンツといえば、日本で最も名前を知られたドイツ語圏出身の俳優さんですよね。なぜ「ドイツ語圏」と書いたかといいますと、ガンツさんはスイス出身だからです…。映画情報を調べていたら、ガンツさんの最新作のニュースに遭遇。おお、これは面白そうではないですかー。春に発表されたドイツ映画賞では、ガンツさんもこの作品で主演男優賞にノミネートされていました。総統閣下~アルムおんじ…と来て、今度は筋金入りの共産主義者だった頑固なおじいさん役。

『In Zeiten des abnehmendes Lichts』
原作者:Eugen Ruge (オイゲン・ルーゲ)
監督:Matti Geschoneck(マッティ・ゲショネック)
出演:Bruno Ganz(ブルーノ・ガンツ)、Alexander Fehling(アレクサンダー・フェーリング)、Sylvester Groth(ジルヴェスター・グロート)



 タイトルを直訳すると、「光の翳りゆく時代」みたいな感じでしょうか。時は1989年10月1日、壁崩壊の約1か月前。物語の舞台は旧東ベルリン。ひいおじいさんのヴィルヘルムは今年で90歳。バリバリの共産主義者で東ドイツの繁栄を信じて疑わない頑固な老人なのだそうです。しかし子供や孫の世代はもっと現実的で東ドイツの未来には懐疑的。しかし皆、それを隠してヴィルヘルムの誕生日を祝います。ところがその場で、孫が東ドイツを捨てて西に逃亡したことが発覚するんだとか…。未見なのでよく分からないのですが、消えゆく東ドイツを各世代の目を通して描いたもののようです。これってモロ、私の好きなテーマじゃないですか~~ 見たい、見たいわ、見たすぎる!(できればご縁も…) 

 監督のマッティ・ゲショネックは、伝説のDEFA俳優、エルヴィン・ゲショネックの息子さんだそうです。エルヴィン・ゲショネックってものすごい人なのです。ナチ時代、反ナチ活動に参加してゲシュタポに逮捕され、強制収容所送りに。ザクセンハウゼン → ダッハウ → ノイエンガンメと収容所を転々とさせられ、挙句の果てにはカップ・アルコナ号という船で移送される途中に沈没。多くの収容者が命を落とした中、彼は生き延びたのでした~。そんな壮絶な人生を送りながらも101歳まで頑張ったというスゴイ人です。その息子さんなんですね。旧東独出身の監督なら、決して「上から…」ならぬ「西から目線」ではなく、東出身者ならではの眼差しでもっと深い部分を描いてくれるのではと期待。

 原作は同名の小説で、数年前のベストセラーだそうです。作者オイゲン・ルーゲはソ連で生まれ、2歳の時に東ドイツへ引っ越してきたのだそうです。父親は歴史家だとか。東ドイツ出身者でないと、こういう視点では書けなさそう。調べれば調べるほど、この作品が見たくなる…




# by Alichen6 | 2017-07-04 10:34 | ドイツ映画 | Comments(12)

あかずきん 2連発!


 今日、近所のカル●ィに行ったところ、見慣れないブツを見つけました。「あかずきん」と書かれたクリーム。パンに塗って食べるらしい…。でもって、チーズのような味がするらしい…。好奇心がムクムク… 即買いしました、はい。とーぜんです。

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この「赤ずきん(Rotkäppchen)」なる乳製品を私は知らなかったのですが、第二次大戦前からシュレジエン地方でカマンベールを作っていたことで有名なんだそ~です。本家フランスに負けないくらい美味しいカマンベールだったとか(ネット情報)。戦後はドルトムントに移り、ずっと生産を続けていたんだそうです。工業都市ドルトムントに酪農家があったんだーと、その事実にもビックリです。

まだ開けていないので、お味は分からず…。明日の朝、食べてみますね!


7月1日朝 追記:さっそく食べてみました。うまーーー!! いかにもドイツの乳製品って感じ。生クリームたっぷりなのに、軽い。パンに分厚く塗っても、しつこくないのです。いくらでもバクバクいけちゃう感じ。もし、カ●ディや成城●井などで見かけたら、是非買ってみてくださいねー(ワタシは決して回し者ではないのですが…)
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もう1つの「赤ずきん」は…

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知る人ぞ知る旧東独の「赤ずきん」発泡酒! これは2月に旧東独出身の友人がプレゼントしてくれたものです。「うひー、ちょ、ちょ、ちょっと重いなぁ…」と思ったのですが、せっかくくださったので、セーターに包んで大事に持ち帰りました。実はワタクシ、お酒に弱くて飲めないのです…(人生損してるってよく言われますが、いいのです。お酒以外にも美味しいものはいくらでもありますので…)そのため、この赤ずきんは未開封のまま。旧東独の発泡酒を喜んでくださる方、どこかにいらっしゃらないでしょうか?


・・・・というわけで、あかずきん2連発でした。ちゃん、ちゃん。





# by Alichen6 | 2017-06-30 21:37 | ドイツの食べ物 | Comments(22)

 皆様、いかがお過ごしでしょうか?ここのところ何となく忙しく、またまた更新が滞ってしまいました。実は来月、欧日協会ドイツ語ゼミナールさんのご好意で、再び「ドイツ語圏映画同好会」が開かれることになりました。

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 日時:2017年7月23日(日) 14:00~16:15

 『ドイツ語圏映画同好会のセミナー第2弾!今回のお題は「美味しいドイツ映画」です。食をテーマにしたドイツ映画や、ドイツ映画に出てくる食についてのミニレクチャーです。後半はコーヒーやお茶、そしてお菓子を片手に映画の話で盛り上がりましょう。ドイツ映画界の最新情報もお届けします。また、1909年創業の知る人ぞ知る隠れた名店「Leysieffer(ライジーファー)」のお話も。』



 …です。ドイツのお菓子をいろいろ輸入している「ドイツセンター」さん(コチラ)にもご協力いただいてしまいます。実は大学時代からずっと仲良しの友人がやっている会社なのです。お茶とお菓子(☚えへへ、お楽しみに!)を片手に、映画の話で盛り上がろうという趣向です。毎回、とっても和やかな雰囲気で行われますので、おひとりでいらしていただいても大丈夫です。今回は「ドイツ映画に出てくる食」にテーマを絞り、「美味しいドイツ映画」をいろいろ探ろうと思っています。友人にもドイツのお菓子の輸入秘話をしてもらえたらいいな~と画策中。ドイツ映画&ドイツのお菓子がお好きなそこのあなた!よろしければ、是非ご参加くださいね…102.png!(詳しくは下をクリックしてね♪)











# by Alichen6 | 2017-06-26 12:04 | ドイツ映画 | Comments(4)

監視社会


 このブログには政治的なことは書くまいと思っているのですが、どうしても我慢できないので書いてしまいます。ここ一連の政治ニュースには腹が立って仕方がありません。目をそらしてはいけないと思うので、頑張って政治ニュースを見るようにしていますが、死んだ魚のような目をした人相の悪い連中を見ていると吐き気がします…。彼らは日本をどこへ持っていこうとしているのか。一億総監視社会にしたいのか。思想までも統制する独裁体制を作りたいのか。

 私には何もできないので、映画を改めてご紹介させてください。どれも有名な作品ばかりなので皆様とっくにご存じと思いますが、貼らずにはいられない…。こうなってもいいのかしら。いや、こうしたいんでしょうね。そして行き着く先は Untergang (直訳:破滅・滅亡・没落)。「ヒトラー、最期の12日間」の原題です。破滅していくドイツの最後の最後を描いた作品ですよね。この邦題より、原題のほうがよりストレート。邦題はヒトラー1人の罪に「矮小化」しているようにも受け取れる…。

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いつでも犠牲となるのは庶民。
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「凡庸な悪」アイヒマン予備軍が今もウヨウヨしているのでは… 
1人1人は特に罪の意識を感じることもなく、「粛々と」業務をこなしていったという怖さ。

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アーレントの言葉が今ほど重みを持って感じられることはないと思っちゃいます。

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こういう監視社会にしたいのか。
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監視社会では、体制に逆らうとこういう目に。
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ほかにもイロイロあります…。
人間は歴史から学ばなくてはならないのに、その歴史を修正しようとする勢力もいる…(涙)





# by Alichen6 | 2017-06-18 08:45 | ドイツ映画 | Comments(12)

リ、リ、リッターが~~


 ドイツのお友達から小包みが届きました。ヤッター!!!! 開けたらチョコがザックザク113.png  ドイツのチョコに目がないワタクシ。お友達もそれをよく知っていて、小包みの中にたっくさんチョコを詰めてくれたのです。

 さっそくリッターシュポルトを開けてみようと手にしたら…



あれ?正方形のハズなのに、なぜか包みの下が凹んでる…
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イヤ~な予感がしました。開けてみたら…




うひゃ~  溶けちゃってる…

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 ドロドロに溶けて、片方に寄ってしまっていました。そしてそのまま再び固まった模様… ドイツのチョコって純度が高いせいか、溶けるとドロドロどころか、たっぷんたっぷんになっちゃうんですよね(☚経験済み)。ここ数日の暑さでこうなっちゃったのか、あるいはドイツも少し前までかなり暑かったとの話だから、ドイツで溶けてしまったのか。とにかくトホホです。まあ、いいや。味の劣化はあまりなさそう。






# by Alichen6 | 2017-06-17 20:45 | ドイツのお菓子 | Comments(0)

コール元首相死去


 皆様、おはようございます。毎朝、まずスマホでニュースを確認するのですが、最初に飛び込んできたのがこの訃報でした。高齢だったのでそう遠くない将来に来ると思っていましたが、やはり寂しい… コールさんが首相の座についたのは1982年。トシがバレますが、私がドイツ語の勉強を始めたのも1982年でした。なので、私にとって西ドイツの首相=コールさんというイメージが強いのです。その前のシュミット政権は私にとっては歴史。リアルタイムで見聞きしたのは、やっぱりコールさん以降なのです…。晩年は気の毒でしたね。あれだけの功績だったのにドイツ社会は晩年のコールさんに冷たかった、という追悼文をネットで読みました。

 東西冷戦のあの大変な中、何度も難局を乗り越えてきたドイツの政治家がここ数年でバタバタと亡くなりましたね。とにかく寂しい。また一つの時代が終わったな、という気がします。2015年にはヴァイツゼッカー元大統領とシュミット元首相が、2016年にはゲンシャーさん(私にとって、外相といえばこの人)が、そして今度はコールさんが…  ううう。皆さんご高齢だから大往生とも言えますが…。 コールさん、お疲れ様でした。どうかやすらかに。





# by Alichen6 | 2017-06-17 08:36 | ドイツのこと | Comments(8)

『ドイツパン大全』


 頼んでいたパン…じゃなかった、本が届きました♡ わーい。6月5日に出たばかりの本です。その名も『ドイツパン大全』!!
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『ライ麦を使った黒パンからブレーツェル、シュトレン、ドイツでも知る人ぞ知るマニアックなパンまで100種以上を網羅。これが読めればどんなパンなのかがわかる、ドイツパンの分類を解説。日本とはタイプが異なる小麦やライ麦をはじめ、パンの材料を紹介。パンにまつわるドイツの食文化や歴史背景、エリアによる特徴を案内。ヘルシー志向、オーガニック、グルテンフリーのキーワードから今のパンシーンをみる。ドイツパンの世界文化遺産、パン職人になるためのマイスター制度を知る。』
(本書より引用いたしました)


すごい、すごいわ、すごすぎる!! 全頁カラー、ありとあらゆるドイツパンの解説とレシピが載っています。優しい色合いでとっても素敵。読んでいるとお腹がすいてくる…。夜読むのはキケンな本です。ついつい何かをつまみ食いしてしまいそう。これだけの本を書くのは大変だったと思います。資料を調べるだけでも気の遠くなるような作業かと…。ドイツパンって、黒くて硬くて酸っぱいと思われがちだけど、ブレーツェルやヴェックマンなど、見た目もカワイイのが多いなーと改めて思ってしまいました❤ おすすめです~!








# by Alichen6 | 2017-06-08 22:06 | ドイツの食べ物 | Comments(4)

(2017年6月7日更新)

「日本で見られるオススメドイツ映画」を久しぶりに更新して、前に持ってきました。「その1」が第二次大戦前~第二次大戦、「その2」が戦後~東西問題~現代、そして「その3」がそれ以外です。この「その3」では、前回の更新時から作品が3つしか加わっていなくてすみませんっ ほかにも見た気がするのですが、思いつかない…。とりあえず付け加えた部分は赤で色付けしました。もっと時間を見つけてせっせと見なければ=3=3=3=3           手前ミソもあります。すんませんっ


●サッカー

「ベルンの奇跡」(Das Wunder von Bern) 2003年
ゼーンケ・ヴォルトマン(Sönke Wortmann)監督
時は1954年。ドイツは第二次大戦の敗戦からまだ完全には立ち直っていなかった。炭鉱の町エッセンに住む少年マティアスはサッカー好きの少年だった。そこに11年間ソ連に抑留されていた父が戻ってきて家族の雰囲気は一変。戦前の厳しい教育方法を持ち込もうとする父に子供たちは反発し、共産思想に心酔していた兄は家族に黙って東ベルリンへと行ってしまう。同年、スイスでワールドカップが開催された。ドイツは苦戦しつつも勝ち進み、決勝で無敵のハンガリーと対戦することになった。地元出身の選手ラーンを応援するため、父とマティアスは車でベルンへ向かう。かたくなだった父も、サッカーを通して少しずつ変わっていくのだった。そしてベルンで奇跡は起こった…。


「ワン・デイ・イン・ヨーロッパ」(One Day in Europe) 2005年
ハンネス・シュテーア(Hannes Stöhr)監督
サッカーのチャンピオンズリーグ決勝戦の当日、モスクワ、イスタンブール、サンティアゴ・デ・コンポステラ、ベルリンの4都市で繰り広げられるドラマをオムニバス形式でまとめたもの。キーワードは「盗難」と「サッカー」。言葉が通じないために意思の疎通がうまくできず、会話がかみ合わない登場人物。困惑する彼らをよそに、地元民はサッカーで盛り上がる。様々な言語、様々な人種、様々な文化が複雑にからみあうヨーロッパを、サッカーという共通語を通して描いた作品。


「ヴィーナス11 彼女がサッカーを嫌いな理由」(FC Venus – Elf Paare müsst ihr sein) 2006年
ウーテ・ヴィーラント(Ute Wieland)監督
三度の食事よりもサッカーが好きな夫に辟易している妻たち。夫にサッカーをやめさせるため、彼女たちは賭けに出る。サッカーの試合で妻たちが勝てば夫たちはサッカーをやめるという条件だ。それまでサッカーなどしたこともなかった妻たちがトレーニングを積み、試合に臨む。その結果は…。明るいタッチのコメディで、バカバカしいけれど楽しめる作品。

「コッホ先生と僕らの革命」(Der ganz große Traum) 2011年
セバスティアン・グロブラー(Sebastian Grobler)監督
 時は1874年。統一を果たしたばかりのドイツ帝国では、プロイセン流の厳しい軍隊教育が主流となりつつあった。学校も体罰と厳しい訓練で生徒たちを締め付けていた。そんな折、イギリス留学から戻ったばかりの英語教師がブランシュヴァイクのギムナジウムに着任した。イギリス風の自由な考えを身につけた先生は、生徒たちにサッカーを教える。試合を通じてフェアプレー精神やチームワークを学んでほしいとの願いからだった。しかしイギリスは、ドイツ帝国にとっては仮想敵国。そんな国の「球遊び」など、もってのほかと他の教師や保護者は猛烈に反発する。しかしサッカーは着実に生徒たちに定着していった…
 ドイツにサッカーをもたらしたコンラート・コッホがモデル。ダニエル・ブリュールの演技が光る。


●登山の映画

「死の銀嶺」 (Die weisse Hölle vom Piz Palü)1929年
アーノルト・ファンク(Arnold Fanck)、G・W・パープスト(G.W.Pabst)監督
スイス・アルプスの「ピッツ・パリュ」で遭難した男性および新婚カップルの物語。世界で初めて飛行機による冬山の空中撮影を行ったことで知られる。CGのない時代にここまで迫力のある映像が撮れたことに改めて感動する作品。後に「意思の勝利」「オリンピア」で一躍有名になった女性監督レニ・リーフェンシュタールがヒロインを務めている。監督の1人、アーノルト・ファンクは「山岳映画(Bergfilm)」の巨匠として不動の地位を築いた。この山岳映画は「郷土映画(Heimatfilm)」とともに、ドイツ固有のジャンルとして知られる。ナチによって国威発揚に利用されたため戦後もそのイメージがつきまとい、やがて人気も下火となった。

「アイガー北壁」 (Der Nordwand) 2008年
フィリップ・シュテルツル(Philipp Stölzl)監督
世界にドイツ人の優秀さを誇示するため、ヒトラーはアイガー北壁の初登頂を果たした者にベルリン五輪で金メダルを授与すると発表。それに刺激され、優秀な登山家4人がアイガー初登頂を目指す。ところが悪天候に阻まれ、悲劇が起こった…。第二次大戦前のドイツで人気のあった「山岳映画(Bergfilm)」はナチのイメージがつきまとい、戦後は長く作られていなかったが、シュテルツル監督が敢えてそのジャンルに再挑戦。

ヒマラヤ、運命の山 (Nanga Parbat) 2010年
ヨゼフ・フィルスマイヤー(Joseph Vilsmaier) 監督
ヒマラヤにある世界有数の高峰、ナンガ・パルバート。1970年、ドイツの登山隊が頂上を目指して遠征に出る。ラインホルト・メスナーとギュンター・メスナー兄弟もその一員だった。彼らは登頂に成功するものの、下山中にはぐれ、弟は死亡。兄は奇跡的に助かる。その後、兄は批判にさらされ、やがて裁判沙汰になる。そして25年後の2005年に弟の遺体が発見された。世界的なクライマー、ラインホルト・メスナーの証言をもとに再現された作品。史実をもとにしているだけに、説得力がある。


●音楽好きな方、そして古典的作品がお好きな方向け

「未完成交響楽」(Leise flehen meine Lieder) 1933年
ヴィリー・フォルスト(Willi Forst)監督
貧しい作曲家シューベルトと、ワガママな伯爵令嬢との純愛物語。身分の差から結婚はかなわず、令嬢は別の軍人と結婚することに。結婚式でピアノを演奏したシューベルトは、未完成の楽譜に「わが恋の成らざるが如く、この曲もまた未完成なり」と書き込んだ。フィクションながら、シューベルトの名曲がちりばめられ、楽しめる。トーキー初期の作品なので、白黒。

「シシー」三部作
・「エリザベート ロミー・シュナイダーのプリンセス・シシー」(Sissi)1955年
・「エリザベート2 若き皇后」(Sissi – Die junge Kaiserin)1956年
・「エリザベート3 運命の歳月」(Sissi – Schicksalsjahre einer Kaiserin)1957年

エルンスト・マリシュカ(Ernst Marischka)監督
若きロミー・シュナイダーとカール=ハインツ・ベームのコンビで大人気を博した3部作。バイエルンの王家からオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世御のところに嫁いだエリザベート。シシーという愛称で呼ばれた彼女は自由を愛し、窮屈な宮廷生活を好まなかった。そんなシシーの半生を描いた作品。

「野ばら」(Der schönste Tag meines Lebens) 1957年
マックス・ノイフェルト(Max Neufeld)監督
ハンガリー動乱の頃、母の故郷であるオーストリアに逃れてきた孤児のトーニは、親切なおじいさんに引き取られる。その天使のような歌声に驚いたおじいさんは、トーニをウィーン少年合唱団へ連れていく。ウィーンやチロルの美しい風景を背景に、ウィーン少年合唱団が歌う名曲が随所にちりばめられ、目と耳で楽しめる作品。

「哀愁のトロイメライ “クララ・シューマン物語“」(Frühlingssinfonie) 1981年
ペーター・シャモニ(Peter Schamoni)監督
名ピアニストのクララ・シューマンと、作曲家ロベルト・シューマンの出会いから結婚までを描いた作品。クララをナスターシャ・キンスキーが、ロベルトを「U・ボート」のヘルベルト・グレーネマイヤーが演じている。父親から英才教育を受けて育ったクララの半生が興味深い。

「4分間のピアニスト」(Vier Minuten) 2006年
クリス・クラウス(Chris Kraus)監督
殺人罪で服役中の若い受刑囚ジェニーにはピアノの才能があった。それを見抜いたピアノ教師が正統派の演奏法を教え込もうとする。頑なだった少女は少しずつ心を開いていき、コンクールでの4分間の演奏に向けて練習に励む。しかしその少女だけでなく、老いた女性教師も複雑な過去を持ち、心に傷を抱えていた…。モーリッツ・ブライプトロイの母親モニカ・ブライプトロイの熱演が圧巻。

「僕のピアノコンチェルト」(Vitus) 2006年
フレディ・M・ムーラー(Fredi M.Murer)監督
優れた頭脳を持つ天才少年と、少年の唯一の理解者であるおじいちゃんの物語。名優ブルーノ・ガンツの演技と、本物の神童が奏でるピアノの音色、そしてスイス特有の牧歌的な風景が見事。ほのぼのとした作品。スイス映画なので、スイスドイツ語。

「クララ・シューマン 愛の協奏曲」(Geliebte Clara) 2008年
ヘルマ・サンダース=ブラームス(Helma Sanders-Brahms)監督
夫ロベルトが精神に異常をきたし、精神病院で亡くなるまでの、クララの苦悩を描いた作品。ロベルトを敬愛するとともに、クララを慕っていたブラームスの存在もカギ。シューマン夫妻は2人とも人一倍才能に恵まれていたが、天才であるがゆえの苦悩もまた人一倍であったことが伝わってくる。

「クラバート 闇の魔法学校」(Krabat)2008年
マルコ・クロイツパイントナー(Marco Kreuzpaintner)監督
17世紀、30年戦争直後のドイツ東部。両親をペストで亡くした少年クラバートは、村はずれにある水車小屋の親方に弟子入りすることになる。ところがその水車小屋は、実は黒魔術を教える学校だった…。今もスラブ系のソルブ人が住むラウジッツ地方に伝わる伝説を元に、オトフリート・プロイスラーが書いた小説が原作。貧しい中で団結して黒魔術を操る親方に立ち向かう少年たちを描く。

「ピアノマニア」(Pianomania Die Suche nach dem perfekten Klang)2009年
ロベルト・ツィビス、リリアン・フランク(Robert Cibis, Lilian Franck)監督
スタインウェイ・オーストリアで主任調律師を務めるシュテファン・クニュップファーの奮闘ぶりを追ったドキュメンタリー。決して妥協することなく究極の音を追い求めるシュテファンは、一流ピアニストから絶大なる信頼を得ている。ピエール=ロラン・エマール、ラン・ラン、アルフレート・ブレンデルらが奏でるピアノの音色が心地よく響く作品。

「白いリボン」(Das weisse Band) 2009年
ミヒャエル・ハネケ (MichaelHaneke)監督第一次大戦が勃発する直前の1913年。ドイツの小さな農村で、次々と陰湿な事件が起こる。犯人が分からぬまま、村民の間で不信感が募っていく。大人の醜さ、理不尽な仕打ち、抑圧された時代背景、牧歌的な村に漂う閉塞感…。美しいモノクロの情景をバックにドロドロした人間模様が描かれ、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した。

「ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~」(Goethe!) 2010年
フィリップ・シュテルツル(Philipp Stölzl)監督
若きゲーテがシャルロッテ・ブッフと激しい恋に落ち、やがて失恋して「若きウェルテルの悩み」を執筆するまでの日々を描いた作品。18世紀という時代を忠実に再現したそうで、道はぬかるみ、ドロドロ。男性がかぶるカツラも、お世辞にも清潔とは言い難い状態。監督の話では、これが当時のスタンダードだったとのこと。

「ファウスト」 (Faust、ロシア映画) 2011年
アレクサンドル・ソクーロフ監督
ヴォルフガング・フォン・ゲーテ原作「ファウスト」をロシアの巨匠ソクーロフが自由に翻案した作品。監督の権力者4部作のうちの最後の1本(1本目は、「日本で見られるオススメドイツ映画その1」でご紹介した「モレク神」)。生きる意味を探し求めるファウストが高利貸しマウリツィウスに出会うことで人生を狂わせてしまう。彼の心をとらえて離さなかったのは、美しい少女マルガレーテだった…。淡い色調の映像が絵画のように美しく、不思議で幻想的な作品。

「エリザベート ~愛と哀しみの皇妃」 (Sisi)2012年
クサーヴァー・シュヴァルツェンベルガー(Xaver Schwarzenberger)監督
 姉のお見合いについて行ったシシィことエリザベートは、オーストリア皇帝フランツ=ヨーゼフに見初められる。ハプスブルク家の皇妃となったエリザベートは厳格な宮廷のしきたりになじめず、窮屈に感じていく。厳しいゾフィ大公妃ともそりが合わず、次第に孤独感を強めていくのだった。子供を自らの手で育てることもかなわず、シシィは安らぎをハンガリーに求めていく…
 本国では前篇・後編の2話構成でテレビ放映された作品。エリザベートの苦悩を中心にその半生を描いている。

「ルートヴィヒ」 (Ludwig II) 2013年
ペーター・ゼアー (Peter Sehr)監督、マリー・ノエル (Marie Noëlle)監督
(DVDは2014年9月発売)
19世紀末、ドイツ統一直前のバイエルン王国。父の死に伴い、国王として跡を継ぐことになったルートヴィヒだが、政治にはまったく無関心。ワーグナーの音楽とゲルマン神話に心酔し、美しい城の建設に心血を注ぐのであった。その間にもバイエルン王国を取り巻く環境は激変する。幾度かの戦争を経てドイツ帝国が成立。しかし精神を病んだルートヴィヒは、王国の先行きを危ぶんだ部下たちによって廃位に追い込まれる。その後小さな城に幽閉され、湖で溺死した。美しいバイエルンの風景をバックに、ルートヴィヒ二世の波乱に満ちた一生が描かれている。

「グレートミュージアム ハプスブルク家からの招待状」(Das große museum) 2014 NEU!

ヨハネス・ホルツハウゼン(Johannes Holzhausen)監督

ブリューゲルの「バベルの塔」を始め、数々の美術品を収蔵するウィーン美術史美術館が舞台。ザビーネ・ハーク総館長を始め、財務責任者や修復家、お客様係に至るまで数多くのスタッフが美術館を支えている。皆、ハプスブルク家の伝統を重荷に感じつつ、芸術品を後世に伝えるべく奮闘している。歴史ある美術館の舞台裏にスポットを当てたドキュメンタリー。


「エゴン・シーレ 死と乙女 (Egon Schiele Tod und Mädchen)」 オーストリア、ルクセンブルク 2016 NEU!

ディーター・ベルナー (Dieter Berner)監督

19世紀末に生まれ、20世紀初頭に活躍したエゴン・シーレンの半生を描いた作品。数多くの女性と浮名を流し、小児性愛者と非難されながらも創作を続けるシーレ。オーストリア=ハンガリー帝国の首都ウィーンで激動の時代を生き、第一次大戦からは生還するものの、スペイン風邪に倒れる。そして28歳の若さでこの世を去った。


●ドイツが舞台の外国映画・合作映画

「ワルキューレ」(Valkyrie)2008年、アメリカ
ブライアン・シンガー(Bryan Singer)監督
1944年7月20日、シュタウフェンベルク少佐らによるヒトラー暗殺未遂事件を描いた作品。主演をトム・クルーズが演じた。ドイツでロケを行い、できる限り史実に沿うように制作されている。アメリカ人の俳優がドイツの軍服を着ている姿はなんとなく不思議。

「愛を読む人」(The Reader, Der Vorleser) 2008年、アメリカ・ドイツ合作
スティーブン・ダルドリー(Stephen Daldry)監督
ベルンハルト・シュリンク原作「朗読者」をケイト・ウィンスレット主演で映画化。第二次大戦後のドイツが舞台。15歳の少年のミヒャエルが年上の女性ハンナと知り合い、やがて彼女に頼まれて本を朗読するようになる。しかしやがて彼女は彼の前から姿を消す。ミヒャエルが次にハンナの姿を見たのは法廷だった…。セリフは英語だが、ドイツ人俳優が大勢出演している。

「イングロリアス・バスターズ」(Inglourious Basterds) 2009年、アメリカ・ドイツ合作
クエンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)監督
1944年、ナチ占領下のフランスが舞台。ナチに家族を惨殺され、たった1人生き残った女性ショシャナ。映画館主となった彼女は、ナチのプロパガンダ映画がプレミアを迎えるその日、映画館をナチの高官もろとも焼き払おうと計画する。一方、ナチ高官の暗殺を企てる集団も同じプレミアに目をつけていた・・・。タランティーノ監督が手掛ける戦争映画。ティル・シュヴァイガーやダニエル・ブリュールなど、ドイツの人気俳優が主演のブラッド・ピットと共演している。残虐なシーンも多いため、血が苦手な方はご注意を。

「ブリッジ・オブ・スパイ」(Bridge of Spies)2015年、アメリカ・ドイツ合作
スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督
時は1957年、冷戦が深刻化していた時代。弁護士のドノヴァンは、ソ連のスパイという容疑で逮捕された男の弁護人を務める。その5年後、今度はアメリカ人パイロットがソ連の領空侵犯でソ連当局に逮捕された。この2人を交換することになり、その交渉役としてドノヴァンに白羽の矢が立つ。交渉の場は壁が建設されたばかりの東ベルリン。国境にかかるグリーニッケ橋で2人を交換することになった…。ベルリン近郊にあるスタジオ・バーベルスベルクが全面的に協力し、スピルバーグ監督が現地でのロケを交えつつ撮影を行った歴史サスペンス。ドイツ公開時のタイトルはBridge of Spies - Der Unterhändler(=交渉人)。

「アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち」(The Eichmann Show) 2015 イギリス NEU!

ポール・アンドリュー・ウィリアムズ(Paul A.Williams)監督

ユダヤ人大量虐殺の責任者といわれるアドルフ・アイヒマン元親衛隊中将がイスラエルで裁かれることになった。TVプロデューサーとドキュメンタリー映画監督が、この「アイヒマン裁判」を全世界に中継し、ホロコーストの実態を知らしめようと奮闘する。世紀の裁判を放映するまでの経緯や舞台裏が、当時の映像や資料を基に再現されている。


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第三帝国の時代の官庁街、ヴィルヘルム通りのすぐ近くにあるハンナ・アーレント通り。





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# by Alichen6 | 2017-06-07 12:47 | ドイツ映画 | Comments(9)

[2017年6月7日更新]

「日本で見られるオススメドイツ映画 その2」は戦後~現代のドイツです。このリストに入っていない作品で「これは外せんだろ~」というのがありましたら、教えてくださいね。更新した作品は赤く色付けしております。  なんとなーく手前ミソで申し訳ない気も… すんませんっ=3=3=3

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●戦後のドイツ~東西問題~東西ドイツ統一

「トンネル」(Der Tunnel) 2001年
Roland Suso Richter(ローラント・ズゾ・リヒター)監督
愛する人たちを東ベルリンから西ベルリンへ逃亡させるため、秘密裏に145メートルのトンネルを掘った男性の実話をもとにしたドラマ。Zweiteilerと呼ばれる2話完結ドラマを劇場用に編集したもの。ベルリンの壁が作られたころの東西ドイツの状況がよく分かる。

「グッバイ、レーニン!」(Good Bye Lenin!) 2003年
ヴォルフガング・ベッカー(Wolfgang Becker)監督
東西ドイツ統一の混乱ぶりをユーモアたっぷりに描いた作品。主役のダニエル・ブリュールは、この作品で一気に国際的なスターとなった。一見、東ドイツを揶揄しているようであるが、実は「オスタルギー(OstとNostalgieの造語)」も根底にある(ように私は思いました)。そして母を思うひたむきな主人公アレックスの奮闘ぶりに、東西とは無関係の大事なものが見えてくる。東ドイツの国産ブランドの消滅や西ドイツマルクの導入による通貨統合など、東西統一がいかに混乱を巻き起こすものであったのか、市民レベルで追体験できる。

「ベルリン・クラッシュ」(Crazy Race 2 - Warum die Mauer wirklich fiel)2004年
クリストフ・シュレーヴェ(Christopf Schrewe)監督
 時は1989年、ベルリンの壁崩壊の直前。西ドイツに住むジェニーは、東側に住むボーイフレンドのもとへ車で出かける。娘の東行きを恐れた父親が必死で追跡するが、ジェニーは振り切り、彼氏の元へ。そんな折、東ドイツ幹部の「ちょっとした行き違い」から国境が開かれ、多くの東ドイツ人が西ドイツへとなだれ込む。そしてベルリンの壁が崩れた…。
 なんともバカバカしいストーリーだが、東ドイツの大衆車トラバント(愛称トラビ)のカーチェースやらクラッシュシーンやらが盛りだくさんで、見方によっては“圧巻”。。東西の言葉の差から生じる勘違いなども描かれており、東西ドイツに興味がある人なら楽しく見られる作品。

「善き人のためのソナタ」(Das Leben der Anderen) 2006年
フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク(Florian Henckel von Donnersmarck)監督
東ドイツの秘密警察「シュタージ(国家保安省)」の諜報部員と、行動を監視される劇作家ドライマン、そしてその愛人クリスタとの関係を描いたアカデミー外国語映画賞受賞作。綿密な調査のもとに再現された監視・盗聴の手口は見ていると背筋が寒くなる。主役ヴィースラー大尉を熱演した名優ウルリッヒ・ミューエはその後、ガンで亡くなった。劇作家役のセバスチャン・コッホ、愛人で女優のクリスタを演じたマルティナ・ゲデックらの演技も光っている。

「バーダー・マインホフ 理想の果てに」(Der Baader Meinhof Komplex) 2008年
ウリ・エーデル(Uli Edel)監督
RAF(ドイツ赤軍派)の中心的メンバー、アンドレアス・バーダーとウルリーケ・マインホフ、そしてその仲間たちの活動を描いた問題作。戦後ドイツに大きな影響を与えた68年運動(68er-Bewegung)やRAFのテロ活動(「ドイツの秋、deutscher Herbst」と呼ばれる1977年の事件が有名。経済界の重鎮マルティン・シュライヤー誘拐殺害事件、ルフトハンザハイジャック事件など)、そしてそれらの結末が描かれている。モーリッツ・ブライプトロイやマルティナ・ゲデック、ブルーノ・ガンツなど、豪華なキャストも見もの。監督によると、当時の事件で発砲された弾の数まで数え、本作で忠実に再現したという。

「ハイジャック181」(Mogadischu) 2008年
Roland Suso Richter(ローラント・ズゾ・リヒター)監督
テロリストにハイジャックされた飛行機の乗客を、特殊部隊GSG9が突入して救出するまでを描いたドラマ。1977年に実際に起きた事件を元にしている。テロリストたちは刑務所にいるRAFのメンバーの釈放を求めていたが、シュミット首相は彼らとの交渉を拒否し、特殊部隊に突入の指令を出す。GSG9は、ミュンヘンオリンピックで起きたテロ事件の苦い経験を教訓に結成された特殊部隊。上記の「バーダー・マインホフ 理想の果てに」と同様、ドイツ国民を震撼させたテロリストたちの活動、そして彼らの脅しに屈することなく毅然と立ち向かった政府の対応を描いている。(日本のDVDはパニック物の扱いですが、過去の事件を忠実に再現したということで、ドキュメを見ているような感じです。)

「東ベルリンから来た女」 (Barbara)2012年
クリスティアン・ペッツォルト (Christian Betzold)監督
 時は1980年、ベルリンの壁崩壊の9年前。優秀な医師バルバラは、西ドイツに住む恋人のところへ行くために移住申請を出す。ところがそのために当局からにらまれ、首都の大病院から地方の小さな病院に左遷されてしまう。頑なになり、周囲に溶け込もうとしないバルバラ。新しい勤務先で上司となったアンドレは誠実な医師だった。彼もまた、医療ミスの責任を問われて左遷された身だった。当局の監視の目を盗み、西の恋人と東で密会を重ねるバルバラだったが、次第にアンドレに惹かれていく。恋人の手引きで西へ亡命する日が刻々と近づく中、入院してきた少女にバルバラは心を動かされる…。
「ベルリン派」と呼ばれる新しい潮流をリードするペッツォルト監督の最新作。美しい自然を背景に、バルバラの心の動きが抑えめのセリフで静かに描かれる。

ハンナ・アーレント (Hannah Arendt) 2012年
マルガレーテ・フォン・トロッタ (Margarethe von Trotta)監督
ナチの迫害から逃れるためにアメリカに亡命したユダヤ系ドイツ人思想家ハンナ・アーレント。ユダヤ人虐殺にかかわったナチのアドルフ・アイヒマンがイスラエルの諜報部モサドによって捕らえられ、エルサレムで裁判にかけられることになった。ハンナは傍聴を希望し、エルサレムへ向かう。しかしハンナが法廷で見たアイヒマンはモンスターでもなければ恐ろしい悪の権化でもなく、ただの凡庸な役人であった。「悪の凡庸さ」と思考停止が、あれだけの悲劇を招いたことを雑誌で発表したところ、大騒ぎとなる。同胞のユダヤ人を敵に回しただけでなく、ハンナが愛してやまない大切な友人も次々と失うことになった。それでも考えを曲げず、「悪」について考え続けるハンナの姿が描かれている。

さよなら、アドルフ (LORE) 2012年
ケート・ショートランド (Cate Shortland)監督
熱心なナチ信奉者の両親を持つローレは、戦争中も何不自由ない暮らしを送っていた。ところが敗戦となり、両親は連合国側から追われる身となる。幼い弟や妹とともにドイツ南部の山中に身を隠していたローレは、北部に住む祖母宅を目指してドイツを縦断する。道中、不思議なユダヤ人青年と知り合い、旅を共にすることになった。ナチの蛮行を知ったことで、それまで培ってきたローレの価値観が大きく揺らぐことになる。ナチを信じていた子供たちの「戦後」を描いた問題作。監督はオーストラリア人だが、出演者はすべてドイツ人。

「あの日のように抱きしめて」 (Phoenix) 2014年
クリスティアン・ペッツォルト(Christian Poetzeld)監督
ユダヤ人のネリーは強制収容所を生き延び、戦後の混乱期にベルリンへ戻ってきた。顔にひどい傷を負ったネリーは整形手術を受ける。最愛の夫ジョニーとようやく再会を果たしたものの、夫は変わり果てたネリーを見ても自分の妻だとは気がつかない。それどころか、ネリーを“死んだ”妻に仕立てて遺産を相続し、山分けする計画を持ちかけるのだった。夫を信じたいネリーは、その計画に乗る…。ペッツォルト監督が「東ベルリンから来た女」で主役を演じたニーナ・ホスおよびロナルト・ツェアフェルトと再びタッグを組んだ心理サスペンス。町だけでなく人の心も破壊しつくす戦争の虚しさが伝わってくる。また、セリフが抑えめであるだけに、2人の演技力が光る。

「顔のないヒトラーたち」(Im Labyrinth des Schweigens)2014年
ジュリオ・リッチャデッリ(Giulio Ricciarelli)監督
終戦から13年が経過した1958年。誰もが過去を忘れ、前を向いて進もうとしていた頃。駆け出しの検察官ヨハン・ラドマンは、1人の新聞記者を通してアウシュヴィッツ絶滅収容所の実態を知ることになる。その残忍さに衝撃を受け、世間がそのことを全く知らないことに驚愕する。そして周囲の反対を押し切り、戦争犯罪者を法廷で裁くべく、証言を集め始めた。しかし関係者の口は重く、証拠集めは難航した…。ドイツの「過去に向き合う姿勢」の原点ともなった、アウシュヴィッツ裁判。そこに至るまでの検察官たちの苦闘を描いた作品。

「アイヒマンを追え! ナチスが最も畏れた男」(Der Staat gegen FritzBauer2015 NEU!

ラース・クラウメ(Lars Kraume)監督

第二次大戦後のドイツ。敗戦から10年以上が経過し、経済も復興しつつあった。ヘッセン州検事長のバウアーは、国外へ逃亡したユダヤ人大量虐殺の責任者アドルフ・アイヒマンを見つけ、ドイツの法廷で裁くために奔走する。彼の元に寄せられた情報を手掛かりに、モサドに働きかけるバウアー。しかし彼の前に大きく立ちはだかったのは、戦後も何食わぬ顔をして居座るナチの残党だった。当時の社会情勢を盛り込みつつ、サスペンスタッチで描いたドイツの戦後史。ドイツ人による戦後処理の前段階がよく分かる。


「ヒトラーの忘れもの」(Under sandet) 2015 NEU!

マルティン・サンフィリート(Martin Zandvilet)監督 デンマーク、ドイツ

終戦直後のデンマーク。かつてナチ・ドイツは連合軍の上陸を阻むため、西海岸沿いに地雷を200万個以上埋設していた。その地雷処理のため、デンマークは2000名ものドイツ人捕虜を投入する。その多くが少年兵であり、命を落としたり、手足を失ったりした者も少なくなかった。長い間伏せられてきた歴史の暗部を描き出した作品。


●現代のドイツ

「ベルリン・天使の詩」(Der Himmel über Berlin) 1987年
ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)監督
東西ドイツ統一前のベルリン。地上の人々を見守る天使ダミエルが、サーカスで空中ブランコに乗る女性マリオンに恋をしてしまう。しかし天使はひとたび人間に恋をすると、その命を失ってしまうのだった…。統一前のベルリンの映像が興味深い。名優ブルーノ・ガンツや、刑事コロンボで有名な故ピーター・フォークの演技も見もの。

「バグダッド・カフェ」(Out of Rosenheim) 1987年
パーシー・アドロン (Parcy Adlon)監督
アメリカの砂漠の真ん中にある寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」。そこに南ドイツからの旅行者ジャスミンが現れる。常に不機嫌な女主人ブレンダはジャスミンに冷たく当たる。しかしふくよかなジャスミンの不思議な魅力に、ブレンダの頑なな心も少しずつ和らぎ、次第に心を開くようになる。いつしかジャスミンはバグダッド・カフェの人々に愛されるようになっていく…。1987年に製作され、日本では1989年に公開され、切ない響きの音楽とともに大ヒット。ミニシアター・ブームを作った作品の1つと言われている。荒涼とした砂漠、容赦なく照り付ける太陽と青空。殺伐とした雰囲気のカフェが、ジャスミンの登場によって少しずつ潤っていく様子が印象的。


「ビヨンド・サイレンス」 (Jenseits der Stille) 1996年
カロリーネ・リンク(Calorine Link)監督
聴覚障害者の夫婦と、それを支える少女の物語。少女は困難を乗り越えながら大人になっていく。美しい景色と、少女が奏でるクラリネットの音色が印象的な作品。カロリーネ・リンク監督の細やかな演出が心を打つ。同監督の「点子ちゃんとアントン」もオススメ。

「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」 (Knockin' on Heaven's Door) 1997年
トーマス・ヤーン(Thomas Jahn)監督
余命わずかと宣告された男性2人のロードムービー。1人が「海を見たことがないと天国で物笑いの種となる」ともう1人に話したことから、2人は海を目指す。主役を演じたティル・シュヴァイガーの才能とセンスが感じられる作品。日本でもリメイクされた。書店で偶然ティル・シュヴァイガーを見かけたタクシー運転手トーマス・ヤーンが、それまで温めていた原案を初対面のシュヴァイガーに持ちかけたという。それが映画化につながった。この作品のあと、ティル・シュヴァイガーは俳優業だけでなく、監督業でも活躍するところとなる。

「ラン・ローラ・ラン」 (Lola rennt) 1998年
トム・ティクヴァ (Tom Tykwer)監督
将来を嘱望される若手監督の1人、トム・ティクヴァの出世作。赤い髪を振り乱して走る女性(フランカ・ポテンテ)と恋人(モーリッツ・ブライプトロイ)の演技が話題になった。ティクヴァ監督の「パフューム ある人殺しの物語」(原作:パトリック・ジュースキント)もオススメ。ただし、こちらは英語。

「MON-ZEN」 (Erleuchtung garantiert) 1999年
ドリス・デリエ(Doris Dörrie)監督
日本通デリエ監督による、日本が舞台の映画。禅にかぶれた中年ドイツ人兄弟による日本珍道中。監督は「漁師と妻」「HANAMI」など、日本を舞台にした映画を数多く撮っている。(残念ながら、後者2本は日本ではDVD化されていません。よくある“西洋人の目を通した日本の姿”を超えるものではなく、日本人からすると気恥ずかしいところもあります。しかし根底にあるのは普遍的なテーマであり、素直に感動できるように思います)

「アナトミー」 (Anatomie) 2000年
シュテファン・ルツォヴィツキー(Stefan Ruzowitzky)監督
パウラ・ヘニングはハイデルベルク大学の解剖学講座で学ぶ優秀な医学生。ある日、不思議な死体を解剖することになった。血液がゴムのように凝固しており、さらに足には「AAA」の文字が刻まれていたのだ。それが中世から続く秘密結社の頭文字であることに気づいたパウラは、その流れをくむ組織が大学内に存在することを突き止める。彼らの目的は、人間を生きたまま解剖し、最高の標本を作ることだった…。本作に続き、「アナトミー2」も制作されている。ルツォヴィツキー監督は2006年に「ヒトラーの贋札」でアカデミー賞外国語映画賞を受賞。

「es」 (Das Experiment) 2001年
オリヴァー・ヒルシュビーゲル(Oliver Hirschbiegel)監督
アメリカのスタンフォード大学で実際に行われた実験を、場所をドイツに移して映画化したもの。被験者を看守役と囚人役に分け、ロールプレーイングさせる。そのうち双方とも役になりきってしまい、看守役はより残忍に、囚人役はより卑屈になり、人間性が崩壊していく。被験者たちは暴走し始め、想像を絶する結末を迎える…。モーリッツ・ブライプトロイの演技が鮮烈な印象を与えた。

「マーサの幸せレシピ」 (Bella Martha) 2001年
ザンドラ・ネッテルベック(Sandra Nettelbeck)監督
天才的センスを持つ一流シェフのマーサ。順風満帆に見えた人生だったが、姪を引き取ることで人生が一変する。姪や同僚との交流を通し、自分のレシピに欠けていたものを発見する…。ハリウッドでリメイクされたことでも知られる。ドイツを代表する女優の1人、マルティナ・ゲデックがこの作品で日本でも有名になった。

「飛ぶ教室」(Das fliegende Klassenzimmer)2003年
トミー・ヴィガント(Tomy Wigand)監督
ライプチヒにある聖トーマス校に転校してきたヨナタン。不安を抱えながら寄宿舎に入るヨナタンを、ベク先生は温かく迎えるのだった。ヨナタンは4人のルームメートともすぐに打ち解ける。偶然見つけた古い台本「飛ぶ教室」をクリスマスに上演しようと張り切る彼らに、ベク先生が待ったをかけた… ケストナー原作の心温まる作品。子供たちが生き生きと演じ、名優たちが脇を固めている。

「愛より強く」 (Gegen die Wand) 2004年
ファティ・アキン(Fatih Akın)監督
トルコ系ドイツ人ファティ・アキン監督の出世作。一貫してドイツにおける移民の姿を描いてきたアキン監督の名前を世界に知らしめることとなった。保守的な家族から離れるため、偽装結婚を持ちかけたトルコ系の少女が主人公。男は渋々了承するものの、やがて奔放な少女に強烈に惹かれていく。第54回ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作。アキン監督の作品を見ると、トルコ人を始め多くの移民が住む今のドイツがよく分かる。同監督の「太陽に恋して」「そして、私たちは愛に帰る」もオススメ)

ベルリン、僕らの革命 (Die fetten Jahre sind vorbei) 2004年
ハンス・ヴァインガルトナー(Hans Weingartner)監督
現代の社会に不満を抱き、金持ちの家に侵入しては家を荒す行為を繰り返すヤンとペーター。彼らは決まって、贅沢な暮らしに警鐘を鳴らすメッセージを残していき、自らを「エデュケーターズ」と呼んでいた。ある日、ヤンとペーター、そしてペーターの恋人であるユーレは一人の男性を誘拐する。しかしその男性は、よくいる堕落した金持ちではなく、かつて「68年運動」に燃えた左翼活動家だったことが判明する。そして4人で同じ時を過ごすうちに、人間関係が少しずつ変わっていく…。「グッバイ、レーニン」で一躍人気者となったダニエル・ブリュールのほか、「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」で有名なユリア・イェンチが出演。


「みえない雲」 (Die Wolke) 2006年
グレゴアー・シュニッツラー(Gregor Schnitzler)監督
青春を謳歌するヒロインが深刻な原発事故(Super-GAU)に遭い、母や弟を失う。自らも被曝の後遺症に苦しみつつ、恋人と励まし合いながら前を向いて生きて行こうとする。原発事故の恐ろしさを描き、ドイツの国内外で話題となった小説を映画化したもの。

「マルタの優しい刺繍」 (Die Herbstzeitlosen) 2006年
ベッティーナ・オーベルリ(Bettina Oberli)監督
長年連れ添った夫を亡くして塞ぎ込んでいたマルタが友達の慰めに奮起し、かつての夢だった手縫いのランジェリーショップを開く。ところが保守的なスイスの村は、ランジェリーショップに大反対。スイスらしい美しくのどかな風景の中で繰り広げられるプチ騒動。老いても前向きなマルタが素敵。スイス映画なのでスイスドイツ語。

「素粒子」 (Elementarteilchen) 2006年
オスカー・レーラー(Oskar Röhler)監督
ミシェル・ウエルベックのベストセラー小説を、オスカー・レーラー監督が映画化したもの。『現代社会の恐ろしいほどの愛の欠如と絶望感を、ユーモアと悲哀を交えて痛烈に描いた問題の恋愛劇(公式サイトより引用)』モーリッツ・ブライプトロイとマルティナ・ゲデックが共演している。

「厨房で逢いましょう」(EDEN) 2006年
ミヒャエル・ホーフマン(Michael Hofmann)監督
孤高の天才料理人グレゴアが作る料理はエロチック・キュイジーヌ(官能料理)と呼ばれている。彼の官能的な料理を食した者は、その魅力にとらわれてしまうという。そんなグレゴアが主婦エデンと知り合う。エデンも彼の料理に魅せられ、毎週厨房に通うようになる。料理には長けていても恋愛においては“おくて”のグレゴアは、密かにエデンに思いを寄せるのだった。しかし、それに気づいたエデンの夫が激しく嫉妬する… テーマが斬新。そしてエデンを演じる女性は、奔放な発言で世間を驚かせることで有名なタレント。彼女がおとなしい主婦を見事に演じている。美味しそうな料理も見どころの1つ。

「ウェイヴ」 (Die Welle) 2008年
デニス・ガンゼル(Dennis Gansel)監督
独裁とはどういうものかを体験させるため、高校の授業でロールプレーイングを実施した教師ベンガー。最初は乗り気ではなかった生徒も、共通のシンボルマークや白いシャツ、敬礼を取り入れるうちに異様な一体感に酔い、洗脳されていく。やがて後戻りができないほど生徒たちは暴走するのだった…。実話を元にしているだけに、生徒たちがマインドコントロールされていく過程は非常に不気味。

「ソウル・キッチン」(Soul Kitchen) 2009年
ファティ・アキン(Fatih Akın)監督
ハンブルクで大衆レストランを営むギリシャ系移民のジノス。彼の頭痛の種は、腰痛と仮出所中の兄イリアスだ。愛する恋人ナディーンとは遠距離恋愛中だが、どうも最近の彼女はよそよそしい。店の経営も苦しく、税金も滞納中。ところが変人の天才シェフを雇ったところ、店は大繁盛。そこへ、かつての同級生で不動産業を営むノイマンが近寄ってくる。彼はソウル・キッチンを乗っ取ろうと画策し、ギャンブル好きの兄イリアスに目をつけるのだった。はたして店の運命は…。一貫して移民問題を取り上げてきたファティ・アキン監督のコメディ。DJの経験もあるアキン監督らしく、音楽が軽快で楽しい。

「ミヒャエル」(Michael)2011年
マルクス・シュラインツァー(Markus Schleizer)監督
ミヒャエルは保険会社に勤めるエリートサラリーマン。仕事も順調、同僚との関係も良好だった。しかしそんな彼には秘密があった。一人住まいの自宅に少年を監禁し、ペドフィリア(小児性愛)的な欲望を満たしていたのだ…。近年問題になっている小児性愛と監禁事件をテーマにした問題作。シュライツァー監督はミヒャエル・ハネケ監督の下でキャスティング・ディレクターを務めた経験を持つ。残酷な状況が淡々と描かれており、観る者に不快感を抱かせる。しかし監禁事件が大きな社会問題となった今、この作品が持つ意味は大きい。

「犯罪 幸運」(Glück) 2013年 
ドリス・デリエ(Doris Dörrie)監督
戦争によって身内を殺され、祖国からドイツへ逃げてきたイリーナは売春で生計を立てている。そんなイリーナが犬と路上生活を続ける青年カッレと出会い、2人で同棲を始める。ところがある日、イリーナの得意客が心臓発作を起こして急死する。不法入国が当局にバレて祖国に強制送還されるのを恐れるイリーナ。カッレは彼女を守るため、必死の思いで遺体を隠す…。人気小説家フェルディナント・フォン・シーラッハの作品「犯罪」の中の1話をデリエ監督が映画化。現代のドイツが抱える問題もさりげなく描かれている。

「バチカンで逢いましょう」(Omamamia) 2012年
トミー・ヴィガント(Tomy Wigant)監督
主人公は、夫を亡くして失意のどん底にいるオマ(Oma=おばあちゃん)。経験なカトリック信者であるオマは施設に入ることを拒否し、カナダの自宅をこっそり出て法王のいるローマへ向かう。ローマには孫娘が暮らしているのだ。ところが老詐欺師ロレンツォと出会ってから、ハチャメチャな毎日が始まる…。
「バグダッド・カフェ」で一世を風靡したマリアンネ・ゼーゲブレヒトが久しぶりにスクリーンに戻ってきたことで話題になった作品。オマとジャンカルロ・ジャンニーニ演じる老詐欺師が繰り広げるドタバタが痛快で楽しく、またほのぼのとした雰囲気も味わえる。

「コーヒーをめぐる冒険」(Oh Boy) 2012年
ヤン・オーレ・ゲルスター(Jan-Ole Gerster)監督
親に内緒で大学を中退したニコは、まさに「自分探しの旅」の真っ最中。ガールフレンドとは別れ、飲酒運転で免許を取り上げられる。さらに無賃乗車で捕まりそうになり、父からは仕送りをストップされてしまう。元クラスメイトのユリカと再会したものの、過去のトラウマに苦しむ姿を目の当たりにする。そんなツイていない日の夜、ニコは不思議な老人と出会う。過去と現在が交差する不思議な町ベルリン。大都会で孤独に生きながら、人生の意味と真実を模索するニコ。数々の賞に輝いたヤン・オーレ・ゲルスターの初監督作品。

「陽だまりハウスでマラソンを」(Sein letztes Rennen) 2013年
キリアン・リートホーフ(KilianRiedhof)監督
パウル・アヴァホフは、かつてオリンピックのマラソンで金メダルに輝いた伝説のランナー。妻の病気をきっかけに、不本意ながらも夫婦で老人ホームに入居することになる。しかしホームの方針は、入居者に心安らかな"余生”を送らせること。歌を歌ったり工作をしたりといった毎日が耐えられなくなったパウルは、ベルリンマラソンを目指そうとする。そんな型破りなパウルに困惑する施設関係者や実の娘。そんな矢先、最大の理解者だった妻が急死してしまう。はたしてパウルはマラソンを完走できるのだろうか…? 喜劇俳優やテレビ司会者として有名なベテラン俳優ディーター・ハラーフォルデンの演技が光る、笑いあり涙ありの感動作。

「ぼくらの家路」(Jack) 2013年

エドヴァルト・ベルガー(Eward Berger)監督
10歳のジャックは、6歳の弟マヌエルとともに母親と3人で暮らしている。まだ遊び足りない若い母親は2人を家に残して遊び歩く。ところがある日、留守番をしていた時の事故がもとで、ジャックは施設に預けられてしまう。一時帰宅が許される夏休み、ジャックは家路を急ぐが、母の姿が消えていた。幼いマヌエルを連れ、母に会いたい一心でベルリンの町をさまようジャック。幼い少年が直面する、人間社会の過酷な現実。そして少年が下した決断とは…?

「ピエロがお前を嘲笑う」(Who am I - Kein System ist sicher) 2014年
バラン・ボー・オダー (Baran bo Odar) 監督
モテない・イケてない・ツイてないの三拍子、地味でダサい青年ベンヤミン。しかし彼はコンピューターの知識では、誰にも負けなかった。そんな彼が怪しい人物と出会ったことでハッキングに手を染めてしまう。誰にも顧みられることのなかったベンヤミンが、ネット内で一目置かれる存在となり、ハッキングに快感を覚えるようになる。ところが調子に乗っているうちに、大きな事件に巻き込まれてしまう…。アメリカでのリメイクが決まった話題作。最後の最後に大どんでん返しがある。

「君がくれたグッドライフ」(Hin und Weg)2014年
クリスティアン・チューベルト(Christian Zübert)監督
筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断されたハンネスは、妻や仲間を誘ってベルギーへ自転車旅行に出る。安楽死が合法化されているベルギーで最期を迎えようとしたのだ。旅の途中でそのことを知らされた仲間たちは動揺する。しかし次第に彼の選択を受け入れ、最期を見届けようとする。安楽死という難しい問題を正面から見据え、笑いも織り交ぜながらさわやかに描いた作品。

「帰ってきたヒトラー」(Erist wieder da)2015年
ダーヴィト・ヴネント(David Wnend)監督
自殺したはずのアドルフ・ヒトラーが2014年に突然よみがえる。彼は物まね芸人だと思われ、テレビに出るはめに。ところが持ち前の演説能力で人々の心をつかみ、あっという間に人気者となる。撮影で全国行脚しながら、ヒトラーは人々の不満をうまくすくい取っていくのだった…。無名の舞台俳優オリヴァー・マスッチの名演技もあり、本国でもヒットを記録した。移民の流入と右傾化、そしてポピュリズムに傾いていく世界の状況を風刺した作品。

「生きうつしのプリマ」(Die abhandene Welt
マルガレーテ・フォン・トロッタ(Margarethe von Trotta)監督
死んだ妻によく似た女性をインターネットの記事で見つけた父。ニューヨークで活躍するオペラ歌手だった。真相を確かめるべく、ジャズシンガーの娘ゾフィはドイツからニューヨークへ飛ぶ。芸術家ゆえに気難しいその女性は、出生の秘密を抱えていた…。女優であり、歌手でもあるカーチャ・リーマンとバルバラ・スコヴァが見事な歌を聴かせる。映画「ハンナ・アーレント」のマルガレーテ・フォン・トロッタが、自らの体験に基づいて撮った作品。

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ベルリン・シュテーグリッツにある古いスタジオ跡。壁にうっすら「FILM」という文字が見えます。




# by Alichen6 | 2017-06-07 12:43 | ドイツ映画 | Comments(44)

[2017年6月7日更新]
「日本で見られるオススメドイツ映画」を久しぶりに更新しましたので、また前に持ってきますね。ただし「その1」は、1本しか更新しておりません。ううう、すみません。もっと観なくちゃダメですね~ =3=3=3


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●サイレント映画~トーキー初期

「カリガリ博士の小屋」 (Das Kabinett des Doktor Caligari)1920年
ロベルト・ヴィーネ(Robert Wiene)監督
夢遊病患者ツェザーレを見世物にしながら各地の歳の市を回るカリガリ博士の物語。この博士が現れた町で、不気味な連続殺人事件が起こる。ドイツ表現主義映画の代表的作品。デフォルメされた舞台装置、光と影を駆使した映像、不気味なメイクを施した登場人物は、見る者に強烈な印象を与える。

「吸血鬼ノスフェラトゥ 恐怖の交響曲」 (Nosferatu, eine Symphonie des Grauens)1922年
F・W・ムルナウ(F.W.Murnau)監督
フリッツ・ラングと並び称せられる名監督フリードリッヒ・ヴィルヘルム・ムルナウの作品。元祖吸血鬼映画であり、ホラーの原点とも言われる。光と影を効果的に使った映像は見る者を魅了する。過激なホラー映画を見慣れた現代の我々からすると、「ノスフェラトゥ」は確かに迫力に欠けるが、世界のトレンドを作り出した当時のドイツ映画界の勢いが伝わってくる作品。

「最後の人」(Der letzte Mann) 1924年
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ(Friedrich Wilhelm Murnau)監督 NEU!
高級ホテルのドアマンだった男は、金モールの立派な制服が自慢。その堂々とした制服姿から、近所の人からも尊敬を集めていた。しかし彼も年を取り、トイレ係に異動させられてしまう。自慢の金モールから薄っぺらい白衣姿へと変わり、トイレを掃除しながら客にタオルを渡すことが彼の仕事となった。男は、その屈辱にすっかり打ちひしがれる。しかもトイレで這いつくばって掃除をしているところを人に見られ、家族や近所の人々に降格がバレてしまう。彼を見る人々の冷たい目。ところが捨てる神あれば、拾う神あり…  カメラを固定して撮影するのが当たり前だった当時、名カメラマンのカール・フロイントが「カメラを解き放ち」、動きのある見事な映像を作り出した。

「ヴァリエテ」(Varieté) 1925年
エヴァルト・アンドレ・デュポン(Ewald André Dupon)監督
 主人公フラーは、空中ぶらんこの曲芸師として名をはせた男。しかし事故が元で曲芸ができなくなり、見世物小屋の主に転落する。ある日、若い踊り子ベルタ・マリーが彼の前に現れた。肉感的なベルタ・マリーに惹かれたフラーは、糟糠の妻を捨ててしまう。ところが興行主とベルタ・マリーが浮気をしているのを知ったフラーは嫉妬に怒り狂い、興行主を刺殺。その後自首し、囚人28号として悔い改める日々を送るのだった…。若い女性に溺れ、道を踏み外す男性の悲哀を名優エーミール・ヤニングスが見事に演じている。

「メトロポリス」 (Metropolis)1927年
フリッツ・ラング(Fritz Lang)監督
ユダヤ系の映画監督フリッツ・ラングによるサイレント映画。莫大な予算をかけて撮られた映像は圧巻。未来都市を舞台に、資本家と労働者の対立や科学技術の進歩がもたらす弊害、洪水でパニックを起こす人々の姿など、さまざまな要素が盛り込まれており、SF映画の原点と呼ぶのにふさわしい作品である。ユダヤ系のラングはナチの迫害を恐れてアメリカへ渡ったとされている。ただし最近の研究によると、ゲッベルスはラングの才能を高く評価していたという。本作はかなりの部分が紛失したとされていたが、2008年にブエノスアイレスにて、ほぼ完全なコピーが発見されて話題になった。

「嘆きの天使」 (Der Blaue Engel) 1930年
ジョゼフ・フォン・スタンバーグ (Joseph von Sternberg)監督
場末のキャバレー「嘆きの天使」に出入りしていた生徒を叱るため、店に入った厳格なラート教授。ところがそこで歌う一座の看板娘ローラに一目ぼれ。町中の尊敬を集めていた教授は奔放な娘に振り回される。場末の娘と付き合っていることが周囲に知れ、ラート教授は学校を辞めざるを得なくなり、一座に加わる。そしてローラローラに求婚するのだった。そして誇り高きラート教授は身を持ち崩していく…。ウィーン生まれで、アメリカに渡ったスタンバーグ監督がまだ無名のマレーネ・ディートリヒを発掘。この作品で一気に人気者となる。ラート教授を演じたのは名優エミール・ヤニングス。原作はハインリヒ・マンの「ウンラート教授」。トーキー初期の作品。

「M」(1931年)
フリッツ・ラング (Fritz Lang)監督
ドイツのとある町で少女の誘拐殺人事件が相次ぎ、町の人々を震撼させる。しかし犯人の手掛かりは得られず、警察は威信をかけて大捜査網を敷くのだった。犯人特定のきっかけとなったのは、犯人が吹く不気味な口笛だった。それを視覚障害者の風船売りが覚えていたのである。これにより犯人は追い詰められ、町の人々も立ち上がる…。「メトロポリス」のフリッツ・ラングが手掛けた初のトーキー。口笛の音が効果的に使われ、随所に見られる斬新な演出も相まって恐怖心を煽る。

新しき土 (Die Tochter des Samurai) 1937年
アーノルト・ファンク(Arnord Fanck)監督 (日独合作)
ドイツ留学から恋人を連れて戻ったエリート青年の輝夫。彼には光子という婚約者がいたが、西洋の考え方に染まった輝夫は、日本的な慣習になじめず、婚約を解消しようとする。傷ついた光子は身を引くため、火山に身を投げようとする…。
山岳映画の巨匠ファンク監督と日本の伊丹万作監督による日独合作ということでプロジェクトは発進したものの、途中で両監督の意見が割れ、伊丹版とファンク版の2種類が制作されることになった、いわくつきの作品。現在、DVDなどで視聴できるのはファンク版のみ。合作の背景には、日独防共協定締結という政治的な目的があったと見られる。最新式の撮影機器を携えて来日したファンク監督は、日本全国でロケを行い、雄大な風景をカメラに収めた。本作でヒロインを演じた原節子が一躍大スターとなる。音楽を山田耕筰が、特殊撮影を円谷英二が手がけた。


●ナチ時代を描いた映画

「橋」(Die Brücke)1959年
ベルンハルト・ヴィッキ(Bernhard Wicki)監督
ドイツの敗戦も色濃い第二次世界大戦末期、まだあどけなさの残る少年たちまでが戦争に駆り出された。ある村でも、ギムナジウムに通う16歳の少年7名に召集がかけられる。戦争の実態を知らない彼らは召集令状が届いたことに喜び、祖国を守るために勇ましく戦おうと張り切る。入隊してすぐ、村はずれの小さな橋を守るように命令を受けた。戦略上、まったく重要性のない橋である。まだ若い彼らを守るための上官の“親心”だったが、予想に反し敵はその橋に迫ってきた。対戦車砲を手に立ち向かうものの、戦闘の経験もない彼らは次々と敵の砲弾に倒れていく…。戦争の虚しさを伝える名作。日本では1959年に開催されたドイツ映画祭で初公開された。

「U・ボート」 (Das Boot) 1981年
ヴォルフガング・ペーターゼン(Wolfgang Petersen)監督
潜水艦Uボートの悲劇。駆逐艦の攻撃を受け、限界を超える深さまで沈んでいった潜水艦U96。艦長の冷静な判断と、乗組員が不眠不休で行った修復作業により、潜水艦は奇跡的に浮上する。ボロボロの状態でやっと帰港したUボートを待っていたのは…  よくある戦争映画とは一味違う、考えさせられる作品。スタジオ内に巨大なセットを作って撮影が行われた。また、小型の模型を水に浮かべて撮影するなど、CG全盛の今とは違う昔ながらの手法で撮られており、苦労の跡がうかがえる。

「リリー・マルレーン」 (Lili Marleen)1981年
R・W・ファスビンダー(Reiner Werner Fassbinder)監督
戦地のラジオでたまたま放送されたところ、兵士たちの間で大人気になった「リリー・マルレーン」という曲。毎晩9時55分ちょうどに流されることになり、敵味方双方から愛されるようになった。この時間になると、前線では不思議と砲撃が止んだという。こうした史実をもとに制作された映画。鬼才ファスビンダー監督作品にしては分かりやすい。(ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督・・・60年代~70年代に起こった潮流「ニュージャーマンシネマ」の担い手の1人として将来を嘱望された監督だったが、1982年にコカインの過剰摂取で死亡。)

「ブリキの太鼓」 (Die Blechtrommel)1981年
フォルカー・シュレンドルフ(Volker Schlöndorff)監督
ギュンター・グラス原作、フォルカー・シュレンドルフ監督による作品。物語の舞台は第二次大戦前のダンチヒ(ポーランドにある現在のグダニスク)。3歳で成長を止めた少年オスカルは、ブリキの太鼓を叩き、甲高い声を出してガラスを割るという特技の持ち主。そんなオスカルの目を通して大人の複雑な世界が描かれている。

「モレク神」 (Moloch) 1999年
アレクサンドル・ソクーロフ(Александр Николаевич Сокуров)監督
ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督が“人間ヒトラー”を描いた作品。権力者四部作の第一作で、言語はドイツ語。それまで一般的であった“悪の権化”的なステレオタイプではなく、ヒトラーの人間的弱さや内面を描こうとした初めての作品とされる。ベルヒテスガーデンの別荘にこもり、弱気になって愛人のエファに弱音を吐くシーンや、ハイテンションになって周囲を困惑させるシーンなどが盛り込まれている。(ソクーロフ監督の作品は、かなり“通向け”です)

「暗い日曜日」(Ein Lied von Liebe und Tod - Gloomy Sunday) 1999年、ドイツ・ハンガリー合作
ロルフ・シューベル(Rolf Schübel)監督
1933年にハンガリーで発表された「暗い日曜日(ドイツ語はDas Lied vom traurigen Sonntag、悲しい日曜日の歌)」にまつわるエピソードに着想を得、映画化したもの。当時、この曲を聴いた者が自殺するという事件が相次いだという。映画の舞台はナチ占領下のブダペスト。ユダヤ人のラズロは、美しい恋人イロナと共に高級レストランを経営していた。店に雇われたピアニスト、アンドラーシュが奏でるピアノの旋律は客だけでなくイロナも惹きつけた。やがてラズロ・イロナ・アンドラーシュの3人は奇妙な三角関係となる。しかしナチの将校が店を訪れるようになり、運命の歯車は少しずつ狂っていく。

「名もなきアフリカの地で」 (Jenseits von Afrika) 2001年
カロリーネ・リンク(Caroline Link)監督
第二次大戦直前、ナチによる迫害から逃れるため、ケニアに渡ったユダヤ人一家を描いた作品。弁護士の父とお嬢様育ちの母は慣れない土地で悪戦苦闘。やがて夫婦間もギクシャクし始める。一方、成長著しい娘はアフリカに溶け込み、のびのびと暮らすのであった。「ビヨンド・サイレンス」のカロリーネ・リンク監督の作品。女性監督ならではの細やかな描写と、美しいアフリカの大自然が印象的な作品。

ローゼンシュトラッセ (Rosenstraße)2003年
マルガレーテ・フォン・トロッタ (Margarethe von Trotta) 監督
舞台は現代のニューヨーク。夫を亡くしたルースは塞ぎ込み、娘のハンナにすら心を閉ざしている。母はユダヤ系ドイツ人で、ナチに迫害された過去を持っていた。そんな母の心の闇を知るべく、ハンナはベルリンへ行き、かつて母が一緒に暮らしていたというドイツ人の老女に会う。その老女の夫はユダヤ人だった…
 ユダヤ人の夫を強制収容所送りから守るべく立ち上がったドイツ人妻たちの闘いを過去と現在のエピソードを交互に織り交ぜながら描いた作品。主演のカーチャ・リーマンは本作でベネチア国際映画祭の主演女優賞を受賞。

「ヒトラー 最期の12日間」 (Der Untergang) 2004年
オリヴァー・ヒルシュビーゲル(Oliver Hirschbiegel)監督
ヒトラーの秘書をしていたトラウドゥル・ユンゲの告白を元に、ヒトラーが総統地下壕(Führerbunker)でピストル自殺するまでの日々を描いた作品。莫大な予算をかけて作っただけあって、非常にリアル。それまでの「悪の権化」「悪魔の手先」的なステレオタイプの化け物ヒトラーではなく、等身大のヒトラーをドイツ人が描いたことに賛否両論あった。ヒトラー役を演じたブルーノ・ガンツは撮影前、試しにカツラをかぶってみたところ、あまりに似ているので「これは自分がやらないといけないな」と感じたという。これまであまり知られていなかった総統地下壕や戦争末期のベルリンの様子が分かる。普段、戦争映画はあまり見ない人までが映画館に足を運んだ。

「オペレーション・ワルキューレ」 (Stauffenberg) 2004年
ヨー・バイヤー(Jo Baier)監督
トム・クルーズ主演の「ワルキューレ」で日本でも有名になった、1944年7月20日のヒトラー暗殺事件を描いたTVドラマ。セバスチャン・コッホがシュタウフェンベルク役を好演。

「9日目~ヒトラーに捧げる祈り」(Der neunte Tag)2004年
フォルカー・シュレンドルフ(Volker Schlöndorff)
第二次大戦中、ダッハウ強制収容所には聖職者たちが収容されていた。アンリ・クレーマーもその1人で、屈辱と恐怖の日々を送っていた。ところが突然、故郷のルクセンブルクへ帰ることを許される。ゲシュタポのゲプハルト少尉と面会したクレーマーは、自分に課された任務を知った。それは反ナチの姿勢を貫くルクセンブルク司教を説得し、ナチに協力させることだった。彼に与えられた時間は9日間。説得に失敗すれば、彼はまた地獄の収容所に戻らねばならず、逃亡すれば仲間の聖職者たちが殺される。クレーマーにとって苦悩の9日間が始まった…。少尉役のアウグスト・ディールの演技が光る。

「白ばらの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」 (Sophie Scholl - Die letzten Tage) 2005年
マルク・ローテムント(Marc Rothemund)監督
第二次大戦中、「白バラ」という反体制組織でレジスタンス活動を行っていた大学生の兄と妹を描いた映画。彼らは体制に反対するビラをミュンヘン大学構内でまいたことで逮捕され、ベルリンの民族裁判所(Volksgerichthof)長官ローラント・フライスラー裁判官による一方的な裁判の末、ギロチンで処刑された。ゾフィーのひたむきさが胸を打つ。

「ドレスデン、運命の日」 (Dresden) 2006年
ローラント・ズゾ・リヒター(Roland Suso Richter)監督
1945年2月13日~15日に連合国軍によって行われたドレスデン爆撃を描いた作品。病院の看護師アンナが爆撃に巻き込まれ、地下に逃げ込む。イギリス人兵士との禁断のロマンスを織り交ぜつつ、火に包まれて瓦礫の山と化すドレスデンの街並みを再現。後半では再建された聖母教会の映像も。本国で2回にわたって放映されたドラマを劇場用に編集したもの。

「ヒトラーの贋札」 (Der Fälscher) 2007年
シュテファウン・ルツォヴィツキー(Stefan Ruzowitzky)監督
偽札を流通させることで敵国の経済にダメージを与えようというナチの「ベルンハルト作戦」の下、ザクセンハウゼン強制収容所にて精巧な偽札を作らされていたユダヤ系印刷技師の苦悩を描いた作品。実話に基づくもので、第80回アカデミー賞外国語映画賞を受賞。ナチは敗戦直前に大量の偽ポンド紙幣を湖に沈めた。なお、この紙幣は1959年に発見され、2000年に引き上げられた。

「我が教え子、ヒトラー」 (Mein Führer – Die wirkliche wahrste Wahrheit über Adolf Hitler) 2007年
ダニー・レヴィ(Dani Levy)監督
ユダヤ系の監督が制作したブラック・コメディ。ヒトラーの演説を指導した人物がいたという事実を元にしたフィクション。敗戦の色が濃くなった頃、ヒトラーは神経を病み、引きこもりがちになっていた。ゲッベルスら側近は、ヒトラーにかつての威厳を取り戻させ、国民の前で堂々と演説させようと苦心する。強制収容所に収容されているユダヤ人の俳優を官邸に呼び寄せ、演説の指導をさせるのだった。「ドイツ人がヒトラーを笑いの対象にすることが許されるのか?」という問題提起となった作品。

「ベルリン陥落1945」 (Anonyma – Eine Fraun in Berlin) 2008年
マックス・フェルバーベック(Max Färberböck)監督
第二次大戦末期、ベルリンの惨状を目の当たりにした女性ジャーナリストが記した日記を映画化した作品。当時、幼い少女から老女まで、女性という女性(一説によると10万人)がソ連兵によって暴行されたという。主人公のジャーナリストは、赤軍の将校の愛人となることで、不特定多数の兵士から乱暴されることを防ごうとした。戦後、その日記を公開したところ“ドイツ女性の恥”と激しく非難され、ジャーナリストは深く傷つく。そしてその後は長い間自分の名前を伏せていた。

「ミケランジェロの暗号」(Mein bester Feind) 2011年
ヴォルフガング・ムルンベルガー(Wolfgang Murnberger)監督
ユダヤ人ヴィクトル・カウフマンの父は裕福な画商。しかしナチによるオーストリア併合で運命は一変。父は収容所へ送られる。美術品の没収を恐れた父は、最も価値のあるミケランジェロの素描画をどこかに隠した。ヴィクトルに「私から目を離すな」という謎の言葉を残し、父は収容所にて死亡。当局の目から逃れるため、そしてどこかに隠されたミケランジェロの素描画を探すため、ヴィクトルはSS将校になりすますという驚くべき手に出る。あるユダヤ人の運命をコミカルに描いた痛快なストーリー。

ソハの地下水道(原題:W ciemności) 2011年、ポーランド映画
アニエスカ・ホランド(Agnieszka Holland)監督
第二次世界大戦末期のポーランド、ルヴフ。下水道修理業者であるソハは、地下に張り巡らされたt下水道を知り尽くしていた。ナチの魔の手はルヴフにも及び、ゲットーを命からがら逃げ出したユダヤ人は下水道に身を隠していた。最初は金目当てでユダヤ人をかくまうソハだったが、次第に彼らに情を移すようになる。しかしユダヤ人をかくまうということは自身の身の危険を意味していた。1年以上の歳月が流れ、ユダヤ人たちが支払う金も底を突く。いつしかソハは契約を忘れ、無報酬で彼らを守るのだった… ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダのスタッフとして働いた経験を持つ監督による作品。ドイツ系のユダヤ人が登場するため、本編ではドイツ語・イディッシュ語・ポーランド語などが飛び交います。

命をつなぐバイオリン(Wunderkinder)2011年
マルクス・O・ローゼンミュラー(Marcus O. Rosenmüller) 監督
時は1941年。ウクライナのポルタヴァに3人の神童がいた。2人はバイオリン、1人はピアノ。そのうちの2人はユダヤ人、そして1人はウクライナに入植したドイツ人一家の一人娘だった。人種の違いを超え、友情をはぐくむ3人。ところがドイツが独ソ不可侵条約を破ってソ連と戦争を始めたことで状況は一変。ポルタヴァの町にもナチの兵士がやってきた。ユダヤ人の神童2人に、完璧な演奏を行ったら収容所送りは免除してやると提案するナチの将校。幼い2人は命を賭けて演奏を始めるのだった… ユダヤ人のバイオリニストを熱演するエリン・コレフは幼いころから才能を発揮し、カーネギーホールのステージにも立ったという本物の神童。彼の演奏シーンは圧巻です。

「パリよ、永遠に」(Diplomatie2014年 NEU!

フォルカー・シュレンドルフ(VolkerSchlöndorff)監督

1944年8月、ナチ・ドイツ占領下のパリ。パリ市防衛司令官を務めるコルティッツ大将は、パリを破壊せよとの総統指令を受ける。連合軍が迫っており、敵の手に渡す前に破壊すべしとの命令だった。命令に従わなければ妻子は殺されてしまう。パリを守るべく説得にあたるスウェーデン総領事。2人の心理戦が繰り広げられる…。史実を元に、当時の映像を織り交ぜながら緊迫したやりとりを再現した作品。


「ヒトラー暗殺、13分の誤算」(Elser) 2015年
オリヴァー・ヒルシュビーゲル(Oliver Hirschbiegel)監督
時は1939年。世間はヒトラー総統を信じ、ドイツの未来を託していたが、ただ一人、ヒトラーの本質を見抜き、将来を危惧していた人物がいた。家具職人のゲオルク・エルザーだ。「ヒトラー、最期の12日間」のヒルシュビーゲル監督が、埋もれていた歴史にスポットを当て、徹底的に調査して撮った作品。のどかな農村が、ナチズムによって少しずつ変容していく様が描かれている。



↓ ベルリン市内の墓地にあるマレーネ・ディートリヒのお墓。
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↓ ディートリヒにちなんで名づけられた広場(ポツダム広場のそばでした)
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↓ ポツダムのバーベルスベルクにある通り

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# by Alichen6 | 2017-06-07 12:42 | ドイツ映画 | Comments(15)

馬蹄型住宅の一角に…


 皆様、おはようございます。昨夜は私の仕事で「シマッタ…!」というのが発覚。モンモンとしながら床につきました。こういうのってイヤですよね。自分が情けなくなると同時に、「その部分、やり直させてください」と言ったらどれだけ周囲に迷惑をかけてしまうのだろうか…などと考えて頭がぐるぐる… あーあ、ホントに自分が嫌になります。

 ところで。ベルリンでご活躍のライターさんから教えていただきました。この2月に行った、ブルーノ・タウトによる馬蹄型住宅の一角に、宿泊スペースがあるんだとか。詳しくはその方がお書きになった下の記事をご覧になってくださいね。室内の配色は、当時の塗料を調べて再現したんだそうです。このこだわり、ドイツ人らしいですよね~。


 いいなあ、2月は寒い時期だったので、次は暖かい時に行ってみたい。

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このブルーと同じ色ですね。



2月の珍道中については、コチラ(↓)を。






# by Alichen6 | 2017-06-06 08:49 | ドイツのこと | Comments(4)

実家の近くにて


ま~ったくドイツと関係ないのですが、先日の日曜日に実家近くの川でカルガモの親子を見ちゃいました!
ここは普段からカルガモやコガモ、マガモが泳いでるのです。
ところがここ1か月ほど姿を見かけないな~と思ったら、いきなり子連れで…!
子育て期間中は、どこか繁みに隠れていたんでしょうね。
スマホで撮ったので画質はイマイチですが貼っちゃいます!!





場所は小田急線柿生駅のすぐそば。背後で電車の音が聞こえます。
この川は、私が高校生や大学生だったころ(数年前です ☚コラ)は本当に汚かったのです。
いわゆる「どぶ川」。
今もあまりきれいではないけれど、少なくとも以前よりはだいぶマシになったみたい。
川底が見えますもん。





子供は全部で7羽ですね。全員、すくすく大きくなりますように。




スマホのカメラって以前よりずっと性能がよくなったけれど、望遠はイマイチという気がします。
思いっきり拡大したら、ボケちゃってる…
デジカメのほうが望遠は得意かも。

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私のデジカメは安物なのですが、それでも望遠はスマホよりいいみたい。
こう(↓)撮れたらよかったのに…
次に実家へ行くときは、デジカメ持参で行くぞ!
(でも次に行く時は、子供はもう大人と同じ大きさになってるかも…)

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# by Alichen6 | 2017-05-31 09:11 | つぶやき | Comments(4)

 皆様、5月最後の月曜日をいかがお過ごしでしょう?カンヌ映画祭が終わりましたね。ファティ・アキン監督の新作「Aus dem Nichts」に主演しているダイアン・クルーガー(ドイツ語だとディアーネ・クルーガー)がなんと!女優賞を受賞しましたね。よかった、よかった。

 今さらですが、4月末に発表になった2017年ドイツ映画賞の授賞式の様子を YouTube で見ておりました。それがですねー、見ているだけですっごく楽しい。ドイツ映画に興味がない方にとっては「???」となってしまってすみません。セレクトして載せちゃいますね。プレゼンターもなかなか素敵なのです。




主演女優賞の発表。プレゼンターはアレクサンダー・フェーリング。ノミネートされたのは「24週間 決断の時」のユリア・イェンチ、「ありがとう、トニ・エルドマン」のザンドラ・ヒュラー、「ワイルド わたしの中の獣」のリリト・シュタンゲンベルク。プレゼンターも大変ですね。カンペでもあるのかな。受賞したのはザンドラ・ヒュラーでした。



こちらは主演男優賞。最初に出てくる司会の女性は女優のヤスミン・タバタバイ。プレゼンターはアレクサンドラ・マリア・ララ。キレイですね~スレンダーですね~。ノミネートされたのは「ありがとう、トニ・エルドマン」のペーター・ジモニシェック、「ブルーム・オブ・イエスタディ」のラース・アイディンガー、そして「In Zeiten des Abhandenen Lichts」のブルーノ・ガンツ総統閣下。受賞したのはペーター・ジモニシェックです。



これが傑作!監督賞の発表なのですが、プレゼンターがカーチャ・リーマン。彼女の格好がスゴイ…!どうしちゃったんすか、コレ?ってくらい、ぶっ飛んでいます。いいなぁ、カーチャ・リーマン。今後もずっとこの路線を貫いてほしいものです。ノミネートは「24週間 決断の時」のアンネ・ツォーラ・ベラシェド、「ワイルド わたしの中の獣」のニコレッテ・クレビッツ、「ありがとう、トニ・エルドマン」のマーレン・アデ、「ブルーム・オブ・イエスタディ」のクリス・クラウスの4人。受賞したのはマーレン・アデ監督でした。




授賞式の映像はこれ以外にもいろいろあったのですが、そうたくさん載せるわけにもいかず。。「面白い!!」と思った3本を載せちゃいました。プレゼンターを務める俳優さんもまた、華のある人じゃないといけないんですね。


あれ?こ、この子は…?
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# by Alichen6 | 2017-05-29 13:38 | ドイツ映画 | Comments(8)

 カンヌ映画祭の季節ですね。確か今日(5月26日)、ファティ・アキン監督の新作『Aus dem Nichts』がカンヌでワールドプレミアを迎えるハズ。コンペ部門の出品作です。ハリウッドで活躍するダイアン・クルーガーが初めて母語のドイツ語で演じる作品だそうです。ダイアン・クルーガー、好きです❤ ドイツ語での演技が見られるのもうれしい。


ネットの映画情報によると、ネオナチによる爆弾テロで夫と息子を失った妻が復讐のために一人立ち向かう…という話みたい。観たい、観たいわ、観たすぎる…!!!



アキン監督とは全く関係ない画像ですみません。春の花ももうそろそろおしまい。これは数日前に撮ったものです。これからアジサイの季節となりますね。

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# by Alichen6 | 2017-05-26 16:17 | ドイツ映画 | Comments(2)

シュタージ


 皆様、おはようございます。ここ数日、ずっと喉がイガイガしていて声がヘン。連日、気温差が大きいからかなぁ。皆様もお気を付けくださいね。

 ところで。昨年からちょこちょこシュタージの政治犯収容所を見学しておりました。先日、お詳しい方から下の記事を教えていただいたのです。Stasi-Knast (シュタージ監獄)の記事です。もしよろしければ、いちばん上の動画をチラ見してみてくださいね。シュタージの収容所に入れられると、こういう扱いをされるというのが疑似体験できるみたい。 映画にも出てきますが、とにかくシュタージの係官は威圧的。しかもそのあと、別の係官が手にゴム手袋をはめ、「服を脱げ。ズボンを下げてかがめ。足を開け」と命令しますよね。女性も男性も、こうして屈辱的な身体検査を受けたそうです。人間は尊厳を奪われるような扱いをされると弱いそうで、海千山千の詐欺師でない限り、これで心がぽっきり折れてしまうんだそうです…(涙)

 検索して見つけた動画を貼らせてください。壁崩壊から25年とありますので、2014年の番組ですね。背筋が寒くなります…。
 こちらはさらに5年さかのぼり、壁崩壊から20年目。2009年のもののようです。この女性は西への出国を希望してシュタージに目をつけられ、拘束されたようです。裸にされて屈辱的な身体検査を受け、それがトラウマとなって今も後遺症に苦しんでいるそうです。その女性が「オスタルギーといって盛り上がるのが理解できない」といった内容の話をしています…。
 
 私は旧東ドイツが好きで(あの体制は嫌いだったけど、東部の独特の雰囲気や東の人たちの素朴さが好きなのです)ついつい東のものを買い集めたりしてしまうのですが、被害者の方々のことを忘れてはいけないですね。東独の軍服を着て喜ぶ人がいますが、あれもなぁ~。私もついつい気軽にDDR❤なんて書いてしまったりするので、もっと気をつけようと思いました…。




 西への亡命を希望したことで当局から屈辱的な扱いを受ける…と聞くと真っ先に思い出すのが映画「東ベルリンから来た女」。セリフは抑え目、ただ淡々と物語は進んでいきます。主人公の女性は頑なで心を閉ざしているのですが、上の動画(女性が出てくるほうです)を見ると、そうなってしまうのがよく理解できます。

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それにしても…。ニーナ・ホスは顔が小さすぎ!!! そして出るところはばーん!と出ていて、手足が長くてほっそり。浦山C!


# by Alichen6 | 2017-05-16 09:16 | ドイツのこと | Comments(19)

トラビづくし


 昨日は「ルターづくし」だったのですが、今日はお菓子ではなく「トラビづくし」です。虎尾づくしではありません。旧東独の車、トラバントの愛称です。またまたご紹介という名の見せびらかし、お許しください。

 先日お会いした方から「東ドイツの車たち」というポストカードセットをいただいてしまったのでした。うっしっし。トラビ以外に、一回り大きいヴァルトブルクのポストカードもあります。なんと!日本のアマゾンで買ってくださったんですって。嬉しすぎます。

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懐かしの、今は亡き共和国宮殿も…!

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 旧東独時代、ミドルクラスの自動車として活躍した「ヴァルトブルク」って、ルターがこもってラテン語聖書をドイツ語に訳したとされるヴァルトブルク城から来ているんですって。製造していた会社が、ヴァルトブルク城があるアイゼナハにあったから。アイゼナハといえば、この2月に行ったところだ!ルターやバッハゆかりの街であるだけでなく、旧東独時代に自動車を生産した街でもあったんですね。知らなんだ…

 その会社は VEB Automobilwerk Eisenach (国営企業「アイゼナハ自動車製造社」って感じでしょうか)。1896年に設立された自動車製造会社だったらしい。。1926年にBMWに買収され、戦後は東ドイツ政府によって国営化。ドイツ統一後はオペルがこの会社を引き継ぐかたちで工場をアイゼナハに開いた、とあります。ナルホド…



 このポストカードは眺めていて飽きない…!当時のファッションも含め、なんともオスタルギーな味わいのある素敵なポストカードです。





# by Alichen6 | 2017-05-12 12:48 | ドイツのモノ | Comments(6)

ルターづくし


 今年は2017年、マルティン・ルターの宗教改革から500年! ヴィッテンベルクへいらした方からルターづくしのお土産をいただいてしまいました。すみませんねぇ… またお土産をお見せしてしまいます。いえね、見せびらかす気はないんですよ。ただ紹介したいだけなんです。紹介という名の見せびらかしだろ、という突っ込みはナシでお願いします~。


じゃじゃーーーーん!!(結局、見せびらかすのでありました)


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ヒツジはお土産と関係ありません。お土産を撮ろうとしたら、中に入ってきちゃったのです。
赤い袋は、ルターの奥さんカタリーナ・フォン・ボラの絵が描かれたお茶❤



やったー! 以前、噂で聞いたルター印のビスケット!
ヴィッテンベルクはルターがかつて大学で教鞭を執っていた街であり、「95箇条の論題」を提示した場所でもあります。
左のお花みたいなマークはルター・ローズと呼ばれるそうで、ルター派のシンボルなんだそ~です。
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おお! ビスケットの模様もバラの花ではありませんか~

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ほーらね。アップにするとルターおじさんと目が合うでしょ。

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ルターチョコ。ビターで美味しかったです!

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以前、某所で話題になったのです。宗教改革500周年を記念して、
ルター饅頭とかルターバウムクーヘンとか免罪符最中とか免罪符煎餅とか…って売り出されていないのかなーと。
ルター饅頭は売っていないそうですが、ビスケットならあるよーとその時教えていただいたのです。
それ以来、ぜひ実物を見てみたいものだ!!と思っていたのでした。
その夢がかなって嬉しい❤ サクサクしておいしいビスケットでした。

そうそう、3年ほど前に「ルターブロート」なるお菓子についても日記を書いておりました。
読み返してみると、アホなことばかり書いていて笑えます。




ヴィッテンベルクについては、ゲミュートリヒさんのブログもご覧くださいね❤
たらさん、いろいろありがとうございました113.png










# by Alichen6 | 2017-05-11 22:23 | ドイツのモノ | Comments(2)

 皆様、GWはいかがでしたか?ワタクシ、今年のGWはえらくヒマだったのですが、GW明けにちょっぴり体調を崩し、今朝は家族を送り出したあとなんと4時間もバクスイ。午後もまた寝てしまい、ようやく起きてきました…。風邪をひいたのかなぁ?皆様もお気を付けくださいね。

 今ごろで大変恐縮ですが、またドイツチョコをご紹介させてください。いえね、見せびらかす気なんて全くないんですよ。ただお見せしたいだけなんです。せめて画像で味わっていただければと… え? 嫌がらせかって? 見せびらかしたいクセにごまかすな? タイトルだって「見せびらかし」って書いてるくせに? 今さら何だ? もったいぶってないで早く見せろ?



 すみませんねぇ… そこまで言われちゃ、お見せしないわけにいかないですよねえ… え? ムダに長い前振りには飽きた? ではでは…


じゃじゃーーん!      アンタも好きねぇ~~


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 文字が反射しちゃって見づらいですよね。すみません。ドイツのお土産にいただいてしまいました。テレビで盛んに宣伝していたんですって。嬉しい❤ 肝心の文字が反射しちゃっているのですが、「Feine-Schoko-Perlen Goji & Himbeere auf Apfelbasis」とあります。ざっくり訳しちゃうとリンゴベースのゴジ&ラズベリー・チョコボールって感じでしょうか。



ん? ゴジって何? 









調べてみましたら、なんと「クコの実」のことでした。
よく杏仁豆腐などの上にぽちっとのってますよね、朱色の実が。あれですって。



すっごく体にいいんだそーです。「ゴジベリー」とも呼ばれているんだとか。
まったく知りませんでした。あれって、単なる飾りかと…。


・・・ということで、これは体にいいチョコということなんですね。
えへへ、私がこれをバクバクむしゃむしゃモグモグ…
…とばかり、次々と食べてしまったのは、健康にいいからなんです。
決してがっついているワケじゃないんですよ。そう、健康のため。




げぷっ





# by Alichen6 | 2017-05-10 16:47 | ドイツのお菓子 | Comments(6)

 昨日、近所の小さな映画館へ行ってきました(知る人ぞ知る下高井戸シネマです)。ここは公開から時間が経った作品を上映してくれるので、見逃した!という作品も見られて便利な映画館です。オリバー・ストーン監督の「スノーデン」を見たいと思いつつ、バタバタしているうちに大きな映画館では上映終了。下高井戸シネマでやってくれると知り、昨日行ってきました。

 すごく面白かった…!と同時に、背筋が寒くなりました。どうしてこう、執拗なまでに国民を監視し、コントロール下に置こうとしたがるのか。折しも、憲法改正がどうのという時期。マイナンバーも不安(そして不快)だし、本当に先行きが心配。「スノーデン」を見ていて、他人事じゃないと改めて思いました…


 そういえば先日、ベルリンやライプチヒのシュタージ(=東ドイツの秘密警察)博物館のことを思い出したのでした。これまた、執拗なまでに電話を盗聴しようとしたり、手紙や電報を盗み見しようとしたりと、常軌を逸していました。東西統一後にシュタージのことが明らかになったとき、「まったくもう、東ドイツってサイアク!」「これだから共産主義国家は…」なんて腹を立てたりバカにしたりしたものですが、これってスノーデンが告発したことと基本的に同じ。技術が進歩しただけですよね。「スノーデン」の映画に、「テロ対策というのは口実で、真の狙いは経済や社会を支配すること」といったセリフが出てきました(記憶がおぼろげなのでこの通りではありませんが、こんな感じでした)。まさに、これは今の日本にも当てはまる…。「オリンピックのためのテロ対策」というのは口実で、本当の狙いは…

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 ところで映画はとても面白かったし、ドキドキもしました。サービスデーだったこともあり、満席で立ち見も出ました。私はパイプ椅子。腰が痛くなった! 2時間を超える長尺なのですが、長さを感じさせずあっという間。とにかく背筋が寒くなりました。字幕は中沢志乃さん。出演者がしゃべりっぱなしで内容も難しいのです。それを分かりやすい字幕でまとめていらして、感心しながら鑑賞しました。公開している劇場は少なくなってしまったけれど、まもなくDVDも出るんじゃないかなぁ。








# by Alichen6 | 2017-05-03 17:37 | つぶやき | Comments(8)