書籍『カール・ユーハイム物語』 その1
2008年 10月 27日
ところが先日、旧ブログに来てくださった方がご親切にもお手元の本を貸してくださいました(静〇さん、ありがとうございます)。わーい♪ ということで、先ほどから早速拝読。ユーハイムのサイトで大まかなことだけは知っていたのですが、やはり本を読むと詳しいですね。特にお菓子の記述にワクワク♪ 面白いな~と快調に読み進めていたところ、「フェルトサンドケーキ」というお菓子が出てきたのです。気になってしかたがなくなってしまいました。その他の内容について詳しいことは後日、また改めて書かせていただこうと思うのですが、このケーキが気になる・・・。捕虜として収容所に入れられたカール・ユーハイムが第一次大戦の終了後、銀座の「カフェ・ユーロップ」でケーキやお菓子を作り始めるのですが、そこで出されたケーキの1つがこれ。同じくメニューの1つだった「サンドケーキ」なら分かります。おそらくこれは、Sandkuchen。パウンドケーキ型で焼かれた、バターたっぷりのケーキ。バター、砂糖、小麦粉、卵をほぼ同量ずつ混ぜ合わせて焼くヤツです。これなら分かるけど、「フェルト」がつくと何になるの?Feldsandkuchen や Feltsandkuchen や Ferdsandkuchen、Pferdsandkuchen など、考えられるスペルで検索してみたのですが、ヒットせず。
諦めきれず、今度は日本語「フェルトサンドケーキ」で検索したところ、何件かヒットしました。フランクフルター・クランツによく似たケーキです。こんな感じ → Click! エンゼルケーキ型(5円玉形)で焼いたスポンジを3枚くらいに切り、クリームをはさんだケーキのようです。これってユーハイムが起源?オリジナルは何だったんだろう・・・。やっぱりフランクフルター・クランツかなぁ?でも、なぜに名前が「フェルトサンド」? ナゾは深まるばかり・・・ ここで読書は止まり、さっきからこのことばかり考えております・・・(パティスリー・ド・ロマンというケーキ屋さんのブログをリンクさせていただきました)
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ちなみに、今の和光の裏にあったらしい「カフェ・ユーロップ」で出されたその他のケーキとは・・・
・キングケーキ(おそらく Königskuchen、いわゆるフルーツケーキ)
・ナップケーキ(おそらく Napfkuchen、いわゆるクグロフ)
・ピラミッドケーキ (今でいう バウムクーヘン。カール・ユッフハイムがそう呼んだんだとか。いわれは不明なのですが、私は勝手にピラミッド型に似ていたからだと思っています。ドイツのバウムクーヘンって、円筒形ではなく、片方が細くて片方が太い円錐形みたいな形をしてるのもありますでしょ)
・ニグロスヘット (これは Negerkuss または Schokokuss、あるいは Mohrenkopf とも呼ばれるチョコレートがけの白いクリームだと思います。大正時代の日本でショコクスが売られていたなんて、あたしゃ驚きました)
などなどだそうです。不明なものもあります。「ビナカツ」「シトロンカツ」「デミ」などなどなど。響きからしてマカフシギ。「ビナカツ」ってまさか、Wienerschnitzel ?でも、これはお菓子じゃないしなー。でもやっぱり「フェルトサンドケーキ」が気になっちゃう。