Marmelade (マーマレード? ジャム?)
2008年 02月 29日
いきなりですが、前からギモンに思っていたことがあるのです。「マーマレード」というと、英語圏および日本では、オレンジなどの柑橘類を砂糖で煮詰めたものを指しますが、ドイツ語の Marmelade はいわゆる「ジャム」。柑橘類じゃなくてもオッケ~。「ブルーベリーのマーマレード」もアリ。私が大好きなのは「ラズベリーのマーマレード」。不思議だな~と思っているのは私だけ?
検索したところ、「マーマレード」「marmalade」の語源には諸説あるようです。どれが正しいのかいな?
1)ポルトガル語のマルメロ(カリンの一種)から
2)ギリシア語 melimelon (はちみつのように甘いメロン)から
3)mar-(はちみつ)+ mal (リンゴ)+ ade (…で作られたもの)から
4)船酔いしたスコットランドのメアリー女王がオレンジのマーマレードを食べて回復したんだそうです。船員たちが「Mary malade!(メアリーが病気だ!)」と言ったそうですが、そこから来てるとか…ホントか?
オレンジ・マーマレードの起源は18世紀にさかのぼるそうです。オレンジを山積みにしたスペイン船が嵐のため、仕方なくスコットランドのダンディーという港に停泊していたそうです。嵐はなかなか収まらず、積み荷のオレンジはどんどん古くなっていく・・・。オレンジなんて南国の果物はほとんど見たことがないスコットランドの人々。ある女性が見かねてそのオレンジを砂糖で煮たんだそうです。それがあまりにも美味でみんな大喜びした、という言い伝えが残っているんだとか。(詳しくはコチラを)
ドイツでは一般的に、いわゆる「ジャム」の総称としてMarmelade を使っていますよね。ところが1982年にEC(当時はECでしたよね~)の条例に従い、ドイツでも「Marmelade という名称は、柑橘類で作られたものにしか使わないこと。それ以外は、粒入りならフランス語由来の Konfitüre (コンフィテューレ)という名称を、粒のないゼリー状なら Gelee (ジェレー)という名称を使用する」と定められたんだそうです。 マーマレード発祥の地である英国にならったんでしょうね。
確かに Konfitüre という単語もよく耳にします。が、一般の人たちは、粒があろうがなかろうが、柑橘類だろうがイチゴだろうが、やっぱり Marmelade と言っているような気がするんだけどなぁ。イチゴジャムなら Erdbeerkonfitüre じゃなくて、Erdbeermarmelade と呼んでいるような気もするのですが… そのあたり、どうなんでしょう?
…ということで Wiki を見てみましたら、載ってました。2003年に規制が緩められ、中小のジャム製造業者には、国内で販売するものに限ってオレンジ以外の果物で作ったジャムにも Marmelade という名前をつけてよいとの例外が認められたそうです。これはEU議会も承認したそうで、輸出向け以外は堂々と「Himbeermarmelade」などという名称のラベルを貼ってもいいようですね。だから巷では今でも「Konfitüre」と呼ばずに「Marmelade」と呼んでいるんだ~ ナットク。
Villeroy & Boch (ヴィレロイ・ボッホ)の小さなマルメラーデ入れ。カワイイっしょ。