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バウツェン その2

 さてさて、バウツェンのお目当て2つ目です。旧東独時代、政治犯を収容する刑務所があったとの話。以前、映画の中で「バウツェンに送られちまう」と怯えている人が出てきました。それ以来、行ってみたいと思っていたのです。

 バウツェンには2つ刑務所があったそうです。1つは今も使われており、立ち入り禁止。もう1つは記念館となって残されております。そのため、「Bautsen Ⅱ」と呼ばれているんですね。この「Ⅱ」を刑務所の鉄格子に見立てたマークが看板に使われています。ちょっと歪んでしまってすみません。真正面から撮らないから、こういうことになるんですよね…
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 中に入ってビックリ! 映画で出てくる刑務所ソックリ(当たり前ですが)! 吹き抜けになっているんですよね。
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 中央が吹き抜けで、両サイドにこうして独房が並んでいます。
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 独房はこんな感じ。トイレを流す水は、囚人全員で1日5リットルですって。1人が使える水は、おそらく少なかったと思われます。ちゃんと流せたのかしら…
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 ここは懲罰房。鉄格子だらけだったので、囚人たちは「Tigerkäfig (トラの檻)」と呼んでいたんだそうです。入口の施錠は2段階になっています。
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 これは扉を閉める前。
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 扉を閉めると、こんな感じ。第一段階では、まだトイレは使えます。
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 ちょっと分かりづらいのですが、扉を奥の入口まで押して施錠すると、トイレに入れなくなります。つまり(言葉は悪いですが)垂れ流しせざるをえなくなります。政治犯用の刑務所ですから、囚人はインテリが多い。こういう人は屈辱的な仕打ちに弱いんですよね。トイレを使わせてもらえず、看守からは「汚したな~!」と心無い言葉を浴びせかけられる。プライドはズタズタですよね… ひどいなぁ。
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 中庭です。一定時間、運動の時間があった模様。
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 これはちょくちょく見かけますよね。普通の運搬車に見せかけた、囚人などの護送車。
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 こちらは複数を運ぶことができる大型車。
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 …というわけで、面白かった…というと語弊があるけれど、生々しい過去を目の当たりにし、複雑な思いでバウツェンを後にしました・・・







by Alichen6 | 2016-08-18 17:01 | ドイツ珍道中

日本にいながらドイツする♪  ドイツ・ドイツ語・ドイツ映画を愛してやまない下っ端字幕ほにゃく犬「ありちゅん」が字幕ほにゃく見習い眉毛犬「Milka」と一緒に書く日記


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