Stasimuseum (シュタージ博物館) へ行っちゃいました
2013年 10月 14日
シュタージとはナンジャラホイ? → 言わずと知れた、旧東ドイツの秘密警察・諜報機関。正式名称は国家保安省(Ministerium für Staatssicherheit)。シュタージというのはどちらかというと蔑称なのか、当局の関係者は MfSという風に頭文字で呼んでいたようです(「善き人のためのソナタ」では関係者がそう呼んでいました)
シュタージ博物館とはナンジャラホイ? → 国家保安省の建物群のうち、一部を博物館として公開しています。シュタージによる監視・盗聴グッズ、当時のポスター、国家保安省の大臣として君臨したエーリヒ・ミールケの執務室、監視対象となった人々に関する資料などが展示されています。冷戦の恐怖がよみがえって背筋が寒くなると同時に、人間の愚かさと偉大さの両方を目の当たりにし、何とも言えない複雑な思いに駆られます…。
行き方:
ワタクシって典型的な「地図が読めない犬」。しかも前もって準備をするということを知らないワンコでございます(つまり、何でも行き当たりばったり)。今回もきちんとしたガイド本を持たず、ホテルで最寄りの駅だけ聞いて出かけました。
ホテルの兄ちゃんに訊いたところ、最寄駅は Magdalenenstraße (マグダレーネン・シュトラーセ駅)。うまく説明ができないので、路線図を載せちゃいますね。
この駅から歩いて確か5分ほど。駅を出て、フランクフルター・アレー(Frankfurter Allee)を西に向かいます。すぐにルッシェ・シュトラーセ(Ruschestraße) にぶつかるので、そこを右折してほんの少し歩くと右手に大きな建物群が見えてきます。その中。詳しい地図は、博物館のサイトに載っています → コチラ
博物館がある通りにこんな柱が立っておりました。これによると、1989年時点で国家保安省の職員が9,000名、密告をする協力者(いわゆるIM、非公式協力者という存在ですね)が180,000名以上いたのだそうです。
これが博物館入口。上から撮った写真が掲げられておりました。左の赤い印が入口、右の赤い印がついた建物が博物館。
これが博物館。“いかにもDDR”な造り。
入口の前面にあるコンクリート製の格子がガラスに映っております。この格子は何のため?
出た!パタノスター!扉がなく、ぐるぐる回り続けるエレベーター。乗るのに勇気が要ります。さすがに今は使われておらず、封鎖されておりました。
上の階にエーリヒ・ミールケ大臣の部屋があります。秘書の部屋やらキッチンやら、様々な設備が完備。ここで泊まることもできたそうです。
そしてミールケの執務室。
そして奥がミールケの机。「大臣の椅子」は意外と質素? 革張りじゃなくて布張り。
監視用の道具や盗聴器、隠しカメラなど、数多くの貴重な展示品が見られました。許可をもらえば写真もOKです。
カバンの隠しカメラは、まだ序の口…
カバンに隠し録音機も、まだ序の口…
ボタンに隠しカメラがついています。
鳥の巣箱に隠しカメラ。野鳥もびっくり。
切り株に隠しカメラ。
「善き人のためのソナタ」でも出てきた、「体臭のサンプル」もありました(ご覧になっていない方のために:取り調べが終わると、容疑者が座っていた椅子の布を瓶に入れて保存したそうです。映画を観たとき、「え?マジっすか?」と思ったのですが、マジだったんですね。ビックリ。
別の棟にシュタージが集めたデータの保管庫がありました。