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Lebertran ~ 肝油

 先日、DDR(旧東ドイツ)の本をいただき、楽しく読みました。東ベルリン出身の女性が自分の幼少期について書き綴ったもの。その中に「Lebertran」という言葉が出てきたのです。「お母さんが働いている家庭は、おばあちゃんが子供に1匙の Lebertran を飲ませた云々」といった内容。この言葉、知らなったのですが、「Leber」→「肝臓」→「肝」→「肝油」かな?と思い、調べてみたらピンポーン。ひゃ~~懐かしいぃぃぃ~

 今の人、知ってるかなぁ?肝油。戦後の食糧難の時代、子供たちには欠かせない栄養補給の手段だったと聞きます。ワタシが子供の頃(昭和40年代。ほんの数年前ですわ~オホホホ~)も、たま~に見かけた記憶があります。安易にウィキから引用させていただきますと:

『肝油(かんゆ)は、タラやサメ、エイの肝臓に含まれる液体、およびそれから抽出した脂肪分。サメやエイなどの軟骨魚類は浮き袋を持たないため、海水より比重の軽い油を肝臓に蓄え、浮力を得ている。(引用終わりです)』

 だそ~です。昔は液体状で、おさじですくって飲んだとか。すっごく生臭くて飲みにくかったらしいです。そしてこの肝油、世界中で飲まれてたんですね。スゲー ドイツ語のWiki によると、古くはバイキングもこの効能を経験的に知っていて摂取していたんだとか。ビタミンAとDが豊富なんだそうです。そして肝油が「くる病」に対して劇的に効くことを発見したのはドイツ人なんだそ~ですよ。1824年の話ですって。さすがですな。

Lebertran ~ 肝油_e0141754_948455.jpg 日本で初めて国産肝油が発売されたのは1884年なんだそうです。その後の1911年、日本のメーカーが臭みを消して砂糖を加えてドロップ化に成功。「肝油ドロップ」として売り出したところ、これが大当たり。私が子供の頃に見たのも、この「カワイの肝油ドロップ」でした。黄色いんですよね。いとこが虚弱体質だったとかで、毎日1粒食べていました。すこぶる健康体だったワタシは、たま~におこぼれをもらうだけ。羨ましかったです。「お薬だから食べすぎるのはいけない」と言われた記憶があります。

 ちょっと検索してみたところ、この方のブログがヒット。ご主人様がロシアの方で、子供のときはソ連時代だったとのこと。肝油ドロップに驚かれたそうで、ほほえましいな~なんて思いながら読ませていただきました。マンガがカワイイ^^; 

 ドイツのサイトをざざっと検索してみたのですが、カプセルになった肝油はたくさんヒットしたものの、甘いドロップ状のものは見当たりませんでした。やっぱりカワイの肝油ドロップは画期的だったのかなぁ。今でも売っているそうです。サプリの先駆けって感じですよね。ちょっと食べてみたくなりました。懐かしの味を確かめたくて。

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by Alichen6 | 2012-12-04 09:54 | つぶやき

日本にいながらドイツする♪  ドイツ・ドイツ語・ドイツ映画を愛してやまない下っ端字幕ほにゃく犬「ありちゅん」が字幕ほにゃく見習い眉毛犬「Milka」と一緒に書く日記


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