『ピーターフォーク自伝 「刑事コロンボ」の素顔』
2011年 07月 11日
ピーター・フォーク著、田中雅子訳 東邦出版
先日、名優ピーター・フォークさんが亡くなりましたよね。ドイツネタではないのですが、「刑事コロンボ」が大好きだったので訃報はとっても残念。思い返してみると、「コロンボ」は私が「外国のドラマって面白いな~」と意識して見た最初の作品じゃないかなぁ。ウィキによると日本で最初に放映されたのは1972年~ということなので、リアルタイムで見ていたのは“それなりのお年”の人ですよねー(汗)。実は私の祖母が大好きで、「コロンボ、コロンボ♪」と毎週楽しみにしていたのをよく覚えています。最初に犯罪の手口が視聴者に明かされ、完全犯罪かと思われたのをコロンボが少しずつ崩していくのを楽しむんですよね…。毎回ウィキからの受け売りで恐縮ですが、読むと当時の印象が鮮やかに浮かび上がってきます → コチラ(コロンボのキャラクター)
なお、コロンボといえば、額賀やえ子さんの名訳ですよねー。「うちのカミさんが~」なんて、子供心にも「うまい!」って思いましたもん。そして忘れられないのが小池朝雄さんの声。コロンボのあの容貌にピッタリ。子供心にも「すごい!」と思いましたぜ。逆に言うと、子供まで感動させちゃうくらい、訳も声もピッタリだったってことですよねー。
で、ピーター・フォークの自伝。出版されたときに「おお!」と思って買っていたのですが、まだ読めずにおりました。今回の訃報を受けて読み始めたワケですが、これがすんごく、すんごく面白い!ホント面白かったです。何が面白いって、トボケっぷりが伝わってくるんです、ピーターの。天才だったんだなーと改めて思います。とにかくひょうひょうとした感じで面白い裏話が満載なのに、なぜかうるうる感動しちゃう。本人の口調(原文の文体)を生かしたであろう訳になっています。読みながら随所でぷぷっと笑ってしまったり、「へぇ~そうだったんだー」と感心したり。この日本語版の自伝、ぜひ小池朝雄さんに朗読していただきたかったなーと思います。ピーターはコロンボであり、コロンボはピーターであったんだーなんて、当たり前のことを思ってしまったのでした。