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東西ドイツ統一から20年

 今日は東西ドイツが正式に統一してから20年。あっという間でした。20年前のことは、よ~く覚えております。トシを取るにつれて、新しいことが記憶に定着しないわりに、過去のことはより鮮明になってくるんですよね~ あ~ヤダヤダ。トシは取りたくないもんだ。 ・・・という愚痴をこぼしたかったのではなく、感慨にひたりたかったのです。毎年、DDR(東ドイツ)時代からの友人の何人かには「統一の日、おめでとう」とメールをお送りしているのですが、送ってもいいのかどうか毎回迷います。明らかに統一の恩恵を受けており、本人も「統一してくれてホントによかった!」と普段から書いている友人には「おめでとう♪」と言えるのですが、本人や家族が失業している人には「おめでとう」とは言いづらいですよね・・・。 昨日の夕方、NHKで統一20周年というテーマで現在のドイツについて詳しいニュースが放映されておりました。さすがNHK、分かりやすくて秀逸なルポだな~と感心。20年という節目にあたり、おそらく現地でも様々な催しが計画されているのでしょう。

 ところでワタシは旧ブログでイロイイロと東ドイツのことを書いておりました。読み返してみますと、大したことは書いておりましぇん。当時、東ドイツを旅行した人の多くが体験したことでしょうし、長期滞在なさっていた方からすると、「数日しかいたことがないのに知ったふうなことを・・・」と思われるかもしれません。それでも「当時はこうだったんだ・・・」と、複雑な思いにかられます。

 外貨で支払うインターホテルではなく、知人宅に泊めてもらうには事前にビザを申請しなきゃいけなかったですよね~。でもって、1日25西ドイツマルクの両替が義務付けられていたし、到着したときは地元のお役所に届け出を出さなきゃいけなかった。きらびやかなネオンや広告、そしてあふれんばかりの商品の山に慣れた日本人の私にとって、企業の広告や派手なネオンのない大都市は奇異に映ったし、モノがなくてガランとした店内を見ると寂しくなりました。党のプロパガンダは白々しく思えましたし、西の悪口を平然と言う(しかもウソが多い)東のテレビには、ただただ唖然。初めてヨーロッパの地を踏んだときよりも、数倍のカルチャーショックを受けましたです。学生食堂に行くと「スパイがいるから気をつけてね」と言われたし、共産圏名物の長い行列も体験しました。東ドイツの友人宅では、チェコで買ったというコカコーラの缶が床の間みたいなところに鎮座しておりましたし、西ドイツの親戚に送ってもらったというジーンズが彼らの一張羅でした。マイケル・ジャクソンのLP(レコード)やパンスト、ヘアスプレーやマニキュアなどのコスメを西から誕生日に送ったりもしました。便利な西と比べると明らかに不便だし、きれいとは言い難いDDRでしたが、一般の人たちはみーんな、とってもとっても親切でした。行けば心から歓待してくれましたし、拙いドイツ語で日本の話をすると、みんなすごーく喜んで聞いてくれました。嗚呼、すべてが懐かしい・・・ 

 今日、たまたまこのブログにお立ちよりいただいた方、ご興味がありましたらご覧になってくださいね。昔から拙宅へ来てくださっている方は、もう読んでくださった日記でして何度もすみません。

     東ドイツ関連 → コチラ

 DDRを描いた映画というと、やっぱりコレですな。東西統一をめぐる混乱ぶりをユーモアたっぷりに描いた「グッバイ、レーニン」。でも、東ドイツを揶揄しているように見えて、古きよき東を懐かしむオスタルギーも根底にはある。だからこそ、多くの人たちから支持を得たのでしょう。


by Alichen6 | 2010-10-03 10:19 | ドイツのこと

日本にいながらドイツする♪  ドイツ・ドイツ語・ドイツ映画を愛してやまない下っ端字幕ほにゃく犬「ありちゅん」が字幕ほにゃく見習い眉毛犬「Milka」と一緒に書く日記


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