マイケル・ジャクソンさん死去
2009年 06月 26日
マイケル・ジャクソンで忘れられないのは、LPを東ドイツへ送った一件。前にもちょこっと書いた話なので、前にも読んでくださった方は二度目ですみません。冷戦のさなか、当時の東ドイツでマイケルのアルバムを買うなんて無理(外貨ショップでは買えるという噂は聞きましたが、外貨を持っていない一般の人は買えない・・・残酷な話)。アメリカやコカコーラにあこがれていた東ドイツの友人に誕生日に何がいいか聞いたところ、遠慮しつつも「マイケルの新しいLP(BAD)がいいな・・・」と言うのです。西側からの小包は徹底的な検閲を受けましたが、LPは送ってもオッケ~だと当局からもらった冊子に書いてありました。傷まないよう厳重に梱包し、同じころに出たマドンナのLPをカセットに入れたものと一緒に郵送しました。
が、カセットテープは送ることができない品目の1つでして、国境での検閲に引っ掛かり、小包は戻ってきてしまいました。スパイの道具になる可能性があるからでしょうか。LPはオッケ~だけどカセットはNG。仕方なくカセットを抜いてLPだけ包みなおし、再び東ドイツへ送りました。当時の彼らは学校でロシア語を習っておりまして、英語は希望者のみが選択していた模様。友人も英語ができなかったのですが、歌詞が知りたい一心で辞書を引き引き解読したらしいです・・・。その後、そのお宅に遊びにお邪魔しましたら、床の間みたいなところにBADのLPと、チェコで買ったというコカコーラの缶がうやうやしく飾られておりました。マイケルは東ドイツでも超カリスマ的存在だった模様です。ご冥福をお祈りします。